オーストラリア留学ならTAKEOFF Gold Coast オーダーメイドプラン&日本人医師のサポート/私立各校&Queensland州立(EQI)小・中・高校公式エージェント

代表ブログ

短期留学で最も気になるホームステイ

  • 2023/08/30
  • Tomoko INUKAI
  • ゴールドコーストの学校生活,ゴールドコーストの暮らし,バイリンガル子育て,留学プログラムに関して,短期留学プログラム

皆さん、こんにちは。TAKEOFF Gold Coastの犬飼です。

さて、今年の夏休みプログラムも無事に終盤です。団体プログラムは、例年以上に学校側の内容も良く、参加してくださった皆さんも充実した表情で帰国されました。

今年は、初の試みとして、10月に7泊9日間の小学生向け現地校留学プログラム(すでに満員)を予定しておりますが、年末年始は留学の受け付けをしておりません。

次の募集は、2024年春休みです。

そんな中、お問い合わせでももっとも多い「ホームステイ」についてここに書き記しておきます。

多民族国家・移民の国であるオーストラリアにおいて“オーストラリア人”とは

留学の希望者から最も多い質問や要望は、やはりホームステイに関すること。

「ホームステイ先はいくつかの選択肢から自分で選べますか?」
「ホストファミリーが気に入らなかったら変えてもらえますか?」
「オーストラリア人(白人)の家にしてください」
「中国やフィリピンやインド系のファミリーはやめてください」
「シングルマザーの家は拒否します」

と言った類のものです。

皆さんのお気持ちはよくわかります!!

しかし、これらのリクエストは、オーストラリアの法律では人種差別として処罰の対象となります。

Anti-Discrimination Act 1991 – SECT 124A
124A Vilification on grounds of race, religion, sexuality or gender identity unlawful 124A Vilification on grounds of race, religion, sexuality or gender identity unlawful
(1) A person must not, by a public act, incite hatred towards, serious contempt for, or severe ridicule of, a person or group of persons on the ground of the race, religion, sexuality or gender identity of the person or members of the group.

もちろん、このブログで、法律や人種差別という話をしたいわけではありません。

むしろ、私も日本から子どもを留学に送り出すのであれば、真っ先に同じようなことを考えたと思いますし、島国で単一民族国家で暮らす日本人の場合、肌の色や目の色、髪の色が違うことを当たり前に認め合える環境にいないため、<英語圏=白人社会=留学>と言った根強いイメージはあると思います。

話しはそれますが、私が大学生の時にカナダへ短期留学した際、受け取っていた資料に記載されていたホストファミリーの名前は、KevinとGrace夫妻に息子はJamesでした。

家族写真は受け取っておらず、空港でKevinとGraceとの夢の対面を想像していた私に、「Hi, Tomoko」と声をかけてくれたのが、笑顔の(見た目)中国人一家でした。

私は、呼ばれて振り向いたまま、固まっていたと思いますし、様々な感情で混乱していました。

「カナダ人(勝手に白人をイメージ)…じゃないの?」
「騙された!(誰も騙していない)」
「カナダまで来て私、中国人の家にホームステイするの?」

何と言われようと、これが、この時の私の正直な気持ちです。成人式に着物を買う代わりに、両親に送り出してもらった貴重な4週間の短期留学…

私は、カナダが多民族国家で移民大国であることを知っていたつもりでしたが、それはそういった事実を知っていただけで、それが現実的にどういうことなのかという想像には事足りていませんでした。

ホームステイ先につくと、自宅は立派な西洋風の建物でしたが、中に入ると、中華街でよく見るようなアジアン装飾のリビング。そして、カナダのホームステイ先で最初の夕食は、麻婆豆腐でした(お父さんがお肉屋さん)。

思い描いていたホームステイのイメージとは180度違いました。

しかし、後からわかったことですが、彼らは移民二世・三世で、カナダで生まれ育ち、カナダの国籍、つまりカナダのパスポートを持っていました。彼らは、ルーツは中国でも、ナショナリティとしては「カナダ人」なのです。

もちろん、英語の面でも、彼らの第一言語は英語。どこを切り取ってもネイティブです。

もし、皆さんが誰かを「○○人」だと認識するとき、それは見た目でしょうか。国籍(パスポート)でしょうか。

同じようなことが、ここオーストラリアでも考えられます。

日本人を含むたくさんの移民がこの地で暮らしています。生まれも育ちもオーストラリアで、人種としての母国に一度も行ったことがない人たちもたくさんいます。私の周りにも、ルーツは日本だけど日本を知らない「日系オーストラリア人」はたくさんいます。

そのような「○○系オーストラリア人」も「ホストファミリーをしたい」と考えることは自然です。「あなたは見た目がアジア人なので、ホストファミリーには認められません」と言えません。

ペットの有無や、アレルギーの件、家族構成として子どもの有無、趣味や生活スタイルについては、希望をお聞きしながら調整することはできても、ファミリーの「人種」を問うことは絶対にできないのです。

短期留学であればこそ、ホームステイ体験の成功が留学の成功のカギ

前置きが長くなりましたが、とはいえ、最初にも書き記したように、日本から留学に来るみなさんやそのご家族の「期待」はよくわかります。

自分が送り出す立場であれば、こんな家族でこんな体験をして欲しいという親心は皆さんと同じです。私たちは、そんな皆さんの「期待」に沿う形でホームステイ先を選定しております。

よって、多くのリクエストやご心配をお寄せ頂かなくても、皆さんががっかりするようなホストファミリーにはあたりません。

子ども時代の留学を成功させなければ、その後の人生において、英語を学ぶ意欲や次の留学に繋がらないからです。

短期留学の成功とは

私は、子どもの短期留学の成功は「楽しかった」と言って日本へ帰すことに尽きると思っています。短期留学の場合、英語力の向上云々ではありません。

親元を離れて過ごす数週間の中で、たくさんの涙やアクシデントも含めてすべてが貴重な体験です。最後に空港で「楽しかった!また来るね」が聞けた瞬間に、一番喜びを感じます。

この成果は、私たちのプログラムのRepeat参加者の多さにも裏付けられていて、スタッフ一同自信に繋がっています。

そして、同時に毎回思うのは、短期留学であればこそ、その功績はホストファミリーのサポートによるところが大きいこということです。

私たちは、毎日学校で子どもたちを見守り、声をかけてプログラム中の様子を把握しています。しかし、私たちがどんなに声がけを続けて、学校ではバディさんらと明るく過ごしていても、帰る家が楽しくなければ、子どもたちの留学に成功はありません。

学校のプログラムや参加者同士の友情が育まれる様子や、素晴らしいポイントは本当にたくさんある中で、よいホストファミリーの家に滞在し、たくさんの愛情を受け取ることこそが、一番大切だと思っています。

(これはまた長期留学となると目的やホームステイ先の家庭内での立ち位置が変わってくるため、視点が異なります。その話題はまた今度)

家がきれいで、家族構成が良いことはもう大前提で、私たちがホームステイ先を選ぶ際には、そもそも留学生を受け入れたいと思っているご家庭であること(自分の子どもが日本語学習中などの理由)、自分たちの日常にほんの一ひねり留学生向けの楽しみを加えてくれること(ただ部屋を貸して食事を提供するだけではない)、預かっている留学生のその親(日本で待っているご家族)へまで想いを馳せてくれること。

こうした点を突き詰めて、「自分の子どもをホームステイさせたい家族」を選んでいます。

一方通行ではホームステイは成功しない。参加者の態度や積極性も成功の大きなポイント!

年齢の低い生徒さんをお預かりすることも増えてきました。大丈夫!と力強く日本を出ても、最初の数日は毎晩涙が出ます。ホストファミリーは、困惑しながらもあの手この手でサポートをしてくださり、毎日私たちスタッフに様子をシェアしてくださいます。

しかし、これが当たり前ではありません。参加者にも、しっかり考えて欲しいことがあります。英語ができる、できないではなく、ホームステイをする前に、参加者としてこうあって欲しいというポイントです。

YesやNoをしっかり伝えること(あいまいな方が困らせます)
感謝や敬意を常に表現すること(Thank youやPleaseを付けるだけでそれは伝わります)
自分の身の回りや家族との共有スペースはきれいに使うこと
その家の独自のルール(消灯時間やデバイスの利用、お菓子の量や頻度など)に従うこと

お客さんではなく、その家族の一員として迎えてもらうことを理解する

英語ができても、これらが理解できていない子は、ホストファミリーとうまくいきません。

TAKEOFF Gold Coastのミッション

実は、短期留学プログラムの実施に際し、毎回、最も時間とお金(人)を使うのが、ホームステイ探しと、生徒さんとのマッチングです。

マッチングには、双方のプロフィールを読み込み、できるだけ共通項のあるご家族を選定したり、生徒側の希望を汲んだ形で、進めています。

短期留学のあと、笑顔で「楽しかった」と言ってご両親の元へ帰ってもらうことを私たちのミッションとして、いつもすべてのスタッフがホームステイ探しから滞在中のコミュニケーションまでに全力を注いでいます。

TAKEOFF Gold Coast 代表
Tomoko INUKAI

TAKEOFF Gold Coastでは現在、2歳からの親子留学、小・中・高校生の短期または長期留学をサポートしております。

ゴールドコースト・ブリスベンに関する各種留学相談は無料です。ご興味のある方はいつでもお気軽にお問い合わせください。

オーストラリアからアメリカへ!

  • 2023/01/20
  • Tomoko INUKAI
  • ゴールドコーストの暮らし,バイリンガル子育て

こんにちは。TAKEOFF Gold Coastの犬飼です。

オーストラリアと言えば、長い長い夏休み。毎年、12月と1月はほぼ2カ月間のお休みです。

大人もこの時期に合わせて長い休暇を取ることが多いので(オーストラリアでは、休暇をきちんと取らなければ強制的にでも休まされます)、ゆっくり家族と過ごしたり長く遠くへ旅行に行くのが一般的です。

海外へ出る人も多いのですが、クルーズやキャンプなども人気です。さて、わが家では、日本に帰るか第三国へ出るか家族会議の末、3週間ほどアメリカへ行ってきました。

アメリカが選択肢にあった最大の理由は、オーストラリア以外の英語圏の国を子どもたちに見せたい思いが強く、ならば、最初はやはりアメリカに行くしかないと決断しました。

日本とオーストラリアしか知らないわが家の子どもたちは、「日本語=日本/日本の文化」でそれは良いのですが、「英語=オーストラリア/オーストラリア文化」になっています。後者は=ではないことを、つまり英語の世界はもっと広くて多種多様で、ここ(オーストラリア)にはない景色がまだたくさんあることを体験してもらう旅です。

結論から言うと、アメリカではオーストラリアでは感じたことのないエネルギーやパワーを感じ、刺激あふれる世界が広がっていました。

世界の中心と言われるニューヨークのタイムズスクエアなどもまさにそう。年末年始と言うことも重なって、ものすごい賑わいと他に類を見ない(その割には、だからと言って何か特別な見どころがあるわけではない)“何か”を感じました。

しかし、同時にアジア人に対するあからさまな人種差別や、危険、他人を気にしないスタンス、自分が強くなければ生き残れないような、そんな世界であることも数々の体験から学びました。(あぁ、これがアメリカなんだな)と、言葉にできないけれど突き刺さるものがありました。

New Yorkのタイムズスクエアでの年越し。規制区域内には入れず、外から雰囲気だけ楽しみました。

Los Angelesのディズニー

Las Vegasで有名なシルクドソレイユ「O」を鑑賞しました。

セントラルパークの池は凍って天然のリンクに。私たちがいたころ、大寒波の毎日でした。

本場のNBAを観戦!!バスケに詳しくない私たちも大盛り上がりでした。

大人気のスポーツドリンク。アメリカにはたくさん在庫がありましたが、オーストラリアでは秒で完売してしまうそう。

英語が得意ではない私たち(私と主人)に冷たい態度だったレストランやお店のスタッフが、子どもたちが流ちょうに英語を話し始めたとたんに、態度を一変させることも何度もありました。

アメリカでは、英語が話せない人の言葉に丁寧に耳を傾けてもらえることはほとんどありません。そこで対等に会話したければ、まず、きちんと英語を理解し話せること。目に見える人種の違いの次に、英語が話せるか話せないかの点で、アメリカ人の態度は変わります。

これは、いかにオーストラリア人が英語が話せない外国人に優しいか、いかにオーストラリア人が親切で穏やで、そしてフレンドリーなのか。ということを私たち家族が痛感したことになります。

ちなみに、子どもたちのオーストラリアン英語はすぐにばれ、いろんな人に「あなたたちオーストラリアから?」と聞かれていました。

3週間かけて、アメリカ国内でロス、ニューヨーク、ラスベガスの3か所を回り、楽しい思い出もハプニングも含めてたくさんの経験をできました。

(余談としては、経由地だったフィリピン・マニラがいろんな意味ですごかった)

日本やオーストラリアで平和ボケしている私たちにはちょっとハードルが高いことが多かったのですが、やはり、チャレンジしたい人には素晴らしい場所。強い意志と明確な目標とそれに向かう大きな気持ちがあれば、アメリカはぴったりだと感じました。

今回は、私たちはオーストラリアから飛び出したことで、また一つ世界のスタンダードを知るよい経験ができました。特に、まだ成長過程の子どもたちは、初めて見る世界に、考えるよりも先に五感で色んなことを感じ取ってくれたようです。

こうして、「今いる場所から飛び出してみる」ことの素晴らしさ、これは私たちがいつも留学という経験がどんな影響を子どもたちへ与えるのかを説明するときに皆さんへお伝えしている「実体験」や「違いを知ること」の重要さです。留学=英語力UPではありません。

私たちも、いろいろ考えるきっかけとなったアメリカ旅行。皆さんにとっては、それがまずはオーストラリア留学なのかもしれません。そのお手伝いを安心・安全とともに、今年も提供できたら幸いです。

TAKEOFF Gold Coast 代表
Tomoko INUKAI

現在、お問い合わせが大変混みあっております。お返事にはお時間を頂戴しておりますことをご了承ください。

オーストラリア家族移住の実務的エピソード(1)

  • 2021/09/13
  • Tomoko INUKAI
  • バイリンガル子育て,海外移住・家族移住について

こんにちは。TAKEOFF Gold Coastの犬飼です。

最近、子どもたちの節目や成長を感じる時、日本からゴールドコーストへ引っ越した頃のことをよく思い出します。

日本で普通に暮らしていた5人家族が、一時的ではなく、長期(期間未定)で海外に引っ越すには、多くの苦労がありました。スイッチを押すように、瞬間的に日本からオーストラリアへ切り替わるわけではありません。

新しいステージへ向けてワクワクしていたので、当時はそこまで大変だとは感じませんでしたが、いま振り返ると(よくやったなあ)と、我ながら思うことがあります。

日本の家を引き払ったあと、長女の終業式と長男の卒園式を終えるまでは不自由なホテル暮らし

私たちの移住は、長女が小学2年生を終え、長男がインターナショナルプリスクールを卒園する春でした。4月中旬から始まるオーストラリアの小学校ターム2に合わせて、なんとしても3月末には渡豪したかったため、3月中旬以降は鬼のようなスケジュールでした。

まずは、それまで日本で住んでいた自宅の家財道具を人に譲ったり、保管場所へ運ぶ手配をしたり、大掃除をするために、空っぽにする必要がありました。子どもたちの通学・通園がまだ続いていることを考えて、生活圏は大きく動かせず、自宅を空にした後は、近くのホテルで2週間暮らしました。

都市部の真ん中で、長期滞在型のコンドミニアムなどではありませんので、洗濯機もキッチンもないホテルの一室です。コンビニや近くのファミレスに通いながら、子どもたちの通学・通園を最後まで続けさせながら、自宅の片づけ、ペーパーワーク、銀行や役所回りなどをこなしました。

日本からオーストラリアへの引っ越し荷物は段ボール約30箱ほど

身軽に旅立つつもりも、あれやこれやと子どもたちや自分たちの荷物を詰めていたら、国際引っ越しで日本からオーストラリアへ送る段ボール箱は約30箱以上になりました。

おもちゃや本、衣類が中心です。おもちゃに関しては、振り返れば無理に持ってくる必要がなかったかもしれませんが、日本語の本に関してはやはり持ってきてよかったと思っています。

日通の国際引っ越し便で手配をし、船便ではなく航空便を利用しました。集荷から現地到着まで2~3週間のプランでしたが、私たちの場合は、集荷後すぐに渡豪したわけではないので、このタイムラグがちょうどよかったです。費用は当時、約40~50万円ほどだったと思います。

家具家電、食器、生活用品はゼロからすべてオーストラリア渡豪後に調達

海外への引っ越しプランによっては、家具なども送ることはできますが、私たちの場合、費用を考えてそれは諦め、現地ですべて揃える覚悟で準備を進めていました。

ゴールドコーストで最初に住む家は、渡豪直前に決めてあったため(※次回このエピソードをご紹介します)、渡豪後はすぐに大家さんにカギをもらい、その足で家具や家電を買いに走りました。簡単に考えていましたが、このプロセスは経済的にも労力的にも一番大変だった気がします。

借りた家は、水が出て電気はつくけれど、とにかく何もない。まっさらな状況です。それに、意気揚々と日本から乗り込んできたものの、そもそも何年ほどここに住むのかも決めていない中で、そうそう買い替えるものではない家具や家電にどこまで投資(?)するのか。

将来が不確定という意味では「仮住まいだからこんなものよね」という感覚もあり、一方で「今日からここが我が家」という気持ちがぶつかり合い、結果的にはまあまあ中途半端なものに手を出す羽目になるのです。

ソファとベッドと冷蔵庫だけはいいものにすると(私が勝手に)決めて、それ以外のものは、量販店やIKEAなどを利用して揃えました。それにしても、スプーン1本から調理器具、食器類、タオルに寝具、小さな家電から大きなものまで買い揃えるのは、本当に大変でした。

親子留学などに多い、1年や2年などの期間限定であれば、少し家賃は上がりますが家具付きのアパートメントを選び、タオルやシーツなどの必要最低限のものを揃えるだけでスタートできます。

土地の広いオーストラリアでは、集合住宅(タウンハウス)はこのようにずらっと横並び。特にゴールドコーストでは、ゴルフ場の中に住宅が多いのが特徴です。

最初に住んだタウンハウスからの眺めはゴルフコース。ボールが飛んできそうな距離でした。

車は必須のゴールドコースト

日本で乗っていた2台の車を売り、その資金をもとにオーストラリアで車を購入しました。オーストラリアでは日本のような車検制度がなく、車の個人売買も驚くほど日常茶飯事のため、安く手軽に中古車を購入することもできます。

いまであれば、その文化にも慣れましたが、当時は右も左もわからぬ外国人。私たちは、トラブルを避けるためにも、安心料込みで正規販売店で車を購入しました。

免許は、日本の免許証を持って指定の場所へ行けば、1~5年間有効のものに簡単に書き換えることができます。

渡豪後、新居が整うまではビーチ沿いのコンドミニアムで

新居は事前に決めていたのですが、暮らせるようになるには時間が必要でした。私たちは、内陸部に住むことが決まっていたので、入居までの2週間はビーチフロントのコンドミニアムを借りて過ごしながら新居の準備を進めました。

土地勘や利便性もわからず、新しい暮らしの準備を進める新居と一時滞在のコンドミニアムが車で30分も離れていたことは今思えば笑い話です(わかる人にはわかる位置関係、RobinaとMain beachでした)。

オーストラリアで通園・通学開始まで3歳、6歳、8歳の子どもたちは

オーストラリア到着後、大人は新生活の準備にふらふら、子どもは訳が分からぬまま、春休みの家族旅行の気分で過ごしていました。実は、この移住時、日本から私の義妹が同行してくれたのですが、肝心の彼女が、到着直後から胃腸炎でダウン(笑)

子どもたちの世話をしてもらうどころか、私たちが彼女の世話までするというこれも本当に今となっては笑い話ですが、当時はいろいろな意味で、シリアスなシチュエーションでした。

結局、預け先のない3人の子どもたちを連れてせっせと買い出しや新居の掃除、家具搬入に追われていました。

移住後すぐに習い事をスタートした子どもたち。こうしたスポーツや趣味の時間は、のちに大きな財産となります。

この日は、オーストラリアで初めての床屋さん。日本のようにぐるぐる回るあの目印がありました。

オーストラリア時間という新しい時空を知る

オーストラリアで新生活の準備をしている際に、電気水道などのライフライン関連や大型家具・家電の搬入などたくさんの約束をしました。

ただし、そのほとんどが「〇日に行きます」「着くころに連絡します」など、アバウト。日本では、業者さんとの約束は「何時に行きます」と明確な時間が約束され、荷物の宅配もおよそ2時間程度の幅で約束が可能でした。

こちらでは、そうはいきません。来ると言われたその日に、1日中待機して待ってみるものの、日が暮れても連絡がなく、やっと電話がつながったと思ったら

「今日は間に合わなかったよ!また明日にトライするね!」

と、明るく返される始末。(明日?トライ?謝罪なし?えええ?)

そこで思い出したのは「オーストアリア時間」という言葉。オーストラリア暮らしが長い人たちが、業者などは約束から3日以内に来ればマシだと話していたことを思い出しました。また、友人らとの場面でも、「明日1時ね」と言ってもみんなが集まりだすのは1時30分ごろから。10分前行動を心がけていると、およそ40分は待つ羽目になることを、後に学びます。

さすがに最近では、配送などで当日の約束をすっぽかされることは(ほぼ)ありませんが、先日も我が家の水道トラブルの際、市の水道局が「今日中に行く」と言って、7日後しか来ませんでした。
(クリスマスホリデーでした)

一時滞在者なのか移住者なのかで変わる新生活の選択肢

簡単に当時の引っ越しエピソードについてご紹介しましたが、我が家の場合は、先にも述べたように、一時的な滞在者でもなく永住目標でもなく、とりあえず当面の間オーストラリアで暮らしてみようという「期間未定の移住者」であったことで、さまざまな選択があいまいになったり、悩む時間が多かった気がします。

ですので、親子留学をご検討される方の参考にはならないと思います。※この場合の親子留学とは、期間を決めての留学や日本にも拠点(ご自宅があり日本には今まで通りご主人がいらっしゃるなど)がある方のことです。

1年、2年などあらかじめ期間の決まっている親子留学などの場合には、最低限の現地準備や支出でスタートできるよう新生活の初期セットアップサポートをしております。スタッフの中にも日本からの留学や引っ越し経験者がおりますので、実体験をもとにお聞きになりたいことがあれば、いつでもお問い合わせください。

引っ越しの手伝いに来てくれていた義妹。記念に容量たっぷり現地校のリュックサック(日本でいうランドセル)を購入し、日本へ背負って帰りました(笑)

現地校・習い事のスタートと合わせて、文科省日本語補習校にも入学しました。毎週土曜日、日本の教科書に沿って国語と算数を学習します。

TAKEOFF Gold Coast 代表
Tomoko INUKAI

TAKEOFF Gold Coastでは現在、学生ビザでの入国となる長期留学生(13週間以上)のみ新規お申し込みを受け付けています。観光ビザでの入国となる短期(12週間以下)の留学希望者に関しましてはオーストラリアの国境再開決定後に募集を再開いたします。

ゴールドコースト・ブリスベンに関する各種留学相談は無料です。ご興味のある方はいつでもお気軽にお問い合わせください。

オーストラリアの学力試験、NAPLANとは?

  • 2021/06/24
  • Tomoko INUKAI
  • ゴールドコーストの学校生活,スカラシップ(特待生/奨学金)制度,バイリンガル子育て

皆さん、こんにちは。TAKEOFF Gold Coastの犬飼です。

ゴールドコーストの冬は、個人的に年々寒くなっているような気がします。朝晩ヒーターを入れたり、ダウンを着る機会も多くなりました。とはいえ、昼間はやはりポカポカ陽気。スクールホリデーの今、昨日も娘は海で泳いでいました(水は入ってしまえば冷たくないそうです)。

さて、今日は、オーストラリアの小中学生が公立私立問わず、必ず受験するNAPLANという全国統一学力診断テストについてご紹介します。

留学生でも対象学年であれば受験することになりますので、ぜひ、ご覧ください。

最近撮影したもの。秋から冬にかけて空気が澄んで気持ちが良いゴールドコースト。夕方になるとブルーとピンクのグラデーションがとても美しい空を眺めることができます。

NAPLANとは

National Assessment Program – Literacy and Numeracyの呼称です。

受験するのは、Year3、5、7、9の学年で、通学先の学校で、毎年5月の2週目に行われることが決まっています。公立私立問わず、原則としてオーストラリアで通学している生徒は、留学生などの一時滞在者を含め、全員が受験します。

試験科目は、
・reading
・writing
・language conventions (spelling, grammar and punctuation)
・numeracy
の4科目で、英語の読み書きと計算能力をはかります。

試験の目的

この試験が行われる目的は、生徒個々の学力を知ることよりも、各地域や学校、学年ごとの学力差を分野ごとに数値化してわかりやすく示すことにあります。NAPLANの結果により、学校や教師は、自分の生徒たちに「どの分野をより重点的に指導すべきか」という点がわかり、新たな教育方針を組み立てる際に役立てます。

2020年はコロナによりこのNAPLANも史上初めて中止されましたが、2021年は先月、行われました。また、過去の結果などは、公式サイトからも見ることができます。

2019年の結果はこちら
2019-naplan-national-report.pdf

Year3の問題例

市販のNAPLAN問題集

Year3の問題例

NAPLAN廃止の動きや
オンライン化の協議も常時進行しています

アカデミックスカラシップの申請時に提出する場合も

NAPLANの目的は、個人の能力や成績を評価するためではないと先述しましたが、個別にかなり具体的な試験結果が返却されますので、わが子の学力レベルや得意・苦手分野を知る一つの基準となります。

中学や高校入試が一部の特別コースを除き、原則としてありませんので、NAPLANの結果を進学等に使用する機会は通常はありませんが、もし、お子さまが各学校のアカデミックスカラシップ等に応募する場合は、スカラシップ学力試験に加えてこのNAPLANの試験結果を提出するよう求められる場合があります。

そのため、早い段階からそれを見越してNAPLAN対策のテキストやチューターなどで学習を進めている家庭もあります(が、稀です)。基本的には、通常の学校授業の中で学んだ内容で十分対応できる試験です。

学校ごとの結果が公表されることによる学校のランク付け

NAPLANの結果は、州や地域ごとだけでなく、各学校ごとにも詳細がランキング形式で発表されます。日本と違って、偏差値や大学進学実績等、学校のレベルを知るものさしが特にないオーストラリアでは、唯一、このNAPLANの結果はその学校の学力レベルを知る基準となります。

また、実際に特に私立の場合は、学校も「NAPLANで当校はGold Coastで1位獲得」などと広報に使う場合もあり、少なからずその結果を気にしているというのが現状です。

これが公立になると、NAPLANの結果が良い学校=優秀な子の多い学区となり、日本と同様に学区の人気に影響します。特にこちらでは、公立であっても学校ごとの特色(スポーツや芸術分野など)がありますので、NAPLANの結果(学力面)だけが学校選びの決め手になるわけではありませんが、基本的には学区制ですので、引っ越し先などを検討する場合に、その学区の学校についてリサーチする過程では、NAPLANの結果も一つの基準となっています。

留学生のエピソード

私立小学校へ長期留学を開始したあるお客様の場合は、4月の留学開始翌月にNAPLANがありました。当然、彼女にはNAPLANを受ける権利があったのですが、その生徒さんは学校側から「あなたはまだ英語も不安だと思うし、テストなど精神的にストレスになるでしょうから、無理に受けなくていいわよ」と、言われます。

ご両親は、「なんて思いやりのある学校か」と感激していましたが、実はこれは、学校としての平均点を下げたくなかったためだと後に判明します(苦笑)。まだ片言の英語しか話せない渡豪1か月目の生徒に受験させる必要がないのも理解できますが、なんとなく学校側の意図がわかってしまうと、がっかりですね。

(その生徒さんは結果的にその年は受験しませんでした)

 

ご興味のある方はぜひこちらをご覧ください。例題などが試せる公式サイト
NAP sample assessments

Tomoko INUKAI
TAKEOFF Gold Coast 代表

2022年開始のオーストラリア長期親子留学・お子さま単身留学のご相談・ご準備を承っています。
カウンセリングは無料です。お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせフォーム

好きなことをとことん楽しめるオーストラリアの小学校生活

  • 2021/05/14
  • Tomoko INUKAI
  • ゴールドコーストの学校生活,ゴールドコーストの暮らし,バイリンガル子育て

皆さん、こんにちは。TAKEOFF Gold Coastの犬飼です。

こちらは現在Term2 のWeek4が終わるところです。季節は秋から冬へと向かっています。

また、今週は、NAPLANと言って、オーストラリア全国で小学3年生、5年生、中学1年生、中学3年生を対象に学力統一試験が行われています。このNAPLANについては、また詳しくご紹介します。

さて今日は、タイトルにもあるように、好きなこと(得意なこと)がとことん認めてもらえるオーストラリアの教育環境について書きたいと思います。とはいえ、このテーマは実際の経験上も一言では語りつくせぬほど奥が深いため、まずはとても分かりやすい部分からご紹介できればと思っています。

クラス内での授業がすべてではない

こちらの学校では、小学生のころから、希望すれば追加料金で学校内で音楽やスポーツなどの特別レッスンを受けることができます。例えば、ピアノを習いたい場合、学校に申し込みすると、学校に派遣されてくる講師がマンツーマンまたは少人数のグループで校内で教えてくれるのですが、驚くのはその時間帯です。

10時30分からなど、明らかに授業時間と重なっているのです(登校前・放課後や休み時間にあたる場合もあります)。

その場合は、時間になるとその生徒は授業を抜け出して、音楽室でピアノのレッスンを受けて、終わるとまたクラスに戻ります。だいたい毎週固定の曜日と時間になるので、その生徒は、毎週毎回特定の曜日の特定の授業には出ないことになります。それが算数など主要教科の場合もあれば、アートや体育などの時間の場合もあります。

「え?授業に出ずにピアノのレッスンに行くの?」

皆勤賞という言葉に代表されるように、学校への出席や授業参加は絶対的なものであるという日本の暗黙のルール下で育った私たちの感覚では、授業時間中に趣味のレッスン(いわゆる習い事)が行われるということに非常に違和感を覚えます。

ピアノのレッスンを受けることと引き換えに欠席する授業について「損した、失った、取りこぼした」そんな思いを巡らせてしまうのではないでしょうか。さらに、私たちが不安を覚えるその根底には「皆が一律にやらなければならないこと(授業)をやっていない」という集団心理もあるのかもしれません。

しかし、オーストラリアの考え方では、「学校の授業>ピアノ」ではありません。ピアノが好きなその生徒や家族にとって、学校の授業もピアノもどちらも大切なこと。たまたま時間が重なったに過ぎないのです。

すべては「選択肢の多さ」

一方では、ピアノも習いたいけれど、学校の授業をミスするのが嫌な生徒もいるかもしれません。その場合は、放課後や週末に習いに行くというオプションももちろんあります。

ここでお伝えしたいのは、「学校」という場所が就学年齢の子どもにとって「何よりも優先されるべきもの」や「絶対的な場所」ではないというオーストラリアの教育制度の在り方です。

もちろん、中学・高校と進むにつれていろいろとシビアになってくる面もありますが、小学生のころまでは、学校の勉強以外にもたくさんフォーカスできる物事の選択肢があると思います。

先生や学校からの子どもに対する評価は「個」の尊重

チェスをしている息子たちも、大会前などは授業中にチェスルームに呼び出されて特別なレッスンを受けたり、陸上などのスポーツでも、学校がある日に外で大会やトレーニングが行われるというのはオーストラリアでは珍しくありません。

そして、先生も学校も、国語や算数ができることと同じように、音楽やスポーツなどの課外活動の成果や取り組みを高く評価してくれます。

担任との面談で、息子の成績について相談しても「チェスにフォーカスして頑張ってるからこっち(主要教科)の方は今あんまり心配しなくていいと思うよ」。先生はこんな感じです(かと言って学習面が校内で放置されているわけでもありません)。

子どもたちは、まず、興味のあることに集中できる環境があります。

結果的には、それらの得意なことを生かして、小学生のうちからスカラシップ(特待生)に選ばれたり、一見主要教科とは無関係な分野での経験が、形を変えてその後(高校や大学に進むころ)の学習や仕事でのスキルなどに活かされているのではないでしょうか。

しかし、そこには、日本との最大の違いとしてオーストラリアは基本的に(一部の特別コースを除き)小・中・高校に受験がない社会という背景があります。

勉強したい子、勉強に興味がある子は、中学や高校に入って徐々に目標に向けて舵を切っていきます。頑張るタイミングが、日本よりもずっと後にやってきます。それも、頑張りたい子だけ。勉強ではないことにフォーカスする子は、大学進学ではなく、早くから専門の道で職業訓練等を開始し、将来の自分に必要なスキルを身に付けていきます。

これができるのも、実は、オーストラリアでは給与形態が高卒や大卒などの最終学歴に左右されず、「経験年数」がベースである社会だからこそ。とりあえず大学出ておこうという感覚はそもそもないのです。また、一度社会に出てから学びたいものが見つかり、大人になってから大学などに入学して学ぶことも珍しくありません。

 

幼少期から18歳ごろまでの期間に、「どこで頑張るか」というタイミングや「何を頑張るか」の目標の持ち方そのものが、日本とは大きく違うことを感じています。

写真は今回のブログ内容とあまり関係がありませんが…

リュックサックが重いなら、キャリー式スクールバッグという選択も。

下校時間。空の青さと緑のコントラストにカラフルな子どもたち。

オーストラリアの小学生を見ていると、本当に、のびのびしています。

コロナパンデミック直前に留学を開始したひめちゃん。無事に、このTerm2から高校1年生本科生になりました。

Tomoko INUKAI
TAKEOFF Gold Coast 代表

2022年開始のオーストラリア長期親子留学・お子さま単身留学のご相談・ご準備を承っています。
カウンセリングは無料です。お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせフォーム

やりたくないことは、やらなくていい

  • 2021/04/23
  • Tomoko INUKAI
  • ゴールドコーストの学校生活,バイリンガル子育て

皆さんこんにちは。TAKEOFF Gold Coastの犬飼です。

前回のブログでは、子どもたちのオーストラリア転校初日に私自身が驚かされた先生の対応についてご紹介しました。日豪で体験する考え方の違いや、教育方針の違いを知る上では私の原点となったエピソードの一つです。

そして今回は、別の実体験を通じて日豪の根本的な違いに驚いたことを書きたいと思います。

運動が苦手な息子に「やりたくないなら無理にやる必要ないよ」の言葉

こちらでは、いわゆる日本の運動会のようなものはありませんが、小学生のうちから年間を通じてスポーツに関するたくさんのイベントが行われています。主には、クロスカントリー(マラソン大会のようなもの)、アスレチックカーニバル(体力測定)、スイミングカーニバルなどです。

どのイベントも親の見学は自由(Covid-19発生以前)で、私も3人の子どもたちのイベントには欠かさず参加していました。

その中で開かれた当時小学校1年生の息子のアスレチックカーニバル。

短距離走、砲丸投げ、やり投げ、走り高跳び、走り幅跳びなどの種目があり、体力測定のように一つ一つ個人の結果が記録されていくのですが、一方ではその上位結果が各チーム(入学時に割り当てられる縦割りのチームカラー)のポイントにも加算されるため、日本の運動会の紅組白組対抗戦のように生徒や先生みんなが盛り上がるイベントの一つです。

その日、息子は走り高跳の1回目でバーに体が直撃して転んでしまい、2回目はもう嫌だと半泣きで列に並んでいました。私は、近くで応援していたので「泣くな!あきらめるな!次は大丈夫、頑張っていけ!」と(笑)、必死に応援していましたが、それでも息子は、なかなか2回目のスタートが切れません。

見ていた私はイライラが募るばかり。やらないという選択肢は1%もなかったため、(恐らく)鬼の形相で「いけー!がんばれー!走れー!」と繰り返し声を出していました。

そこにいよいよ先生が近寄ってきました。やっと、息子の手を引いてでも2回目に挑戦させてくれると思ったのですが、「もうやりたくない?じゃあやらなくていいよ。よくがんばったね」。そう言って、息子を反対側へと連れていき、「じゃあ、ここでお友達の応援ね」と座らせました。

その時の正直な私の胸の内は、(えええっ!先生、無理やりでもやらせないの!1回失敗したからこそ、もう1回やり遂げることが大事じゃないの!やりたくないからってやらなくていいの?)でした。

アスレチックカーニバルの様子

ハウスカラーの4色が
オーストラリアの青空に生えます

能力や得意不得意は違って当たり前。低学年のうちは、まずできることから

その日のイベント後、先生に「うちの子、走り高跳びの2回目に挑戦できなくて残念だったなあ」という話をすると、「え?1回できたよね」「年齢的にも、今はできることできないことがまだまだあるし、怖い思いをしてまで嫌なことを無理やりする必要はないでしょう?」との返答がありました。

むしろ、何のために無理やり2回目をやらせたかったのか私に問われているような気もしました。

たしかに、まわりには、種目によってこれはやるけどこれはやらないと決め込んでいるような子どもたちもたくさんいて、最初からやりたくないものは回避していました。また、それは先生に伝えれば「Ok、じゃあそこで見ててね」とその程度で済むことだったのです。

学校という場所で、全員で同じことを一律にやり遂げなくていいんだ…

と、当時の私は驚いたというよりも、その考え方にそれまでの日本での概念が覆されて混乱したのを覚えています。ですが、冷静に考えれば、それはとても自然なこと。泣いて叫んで怖い思いをしてまで、わずか6、7歳の子が走り高跳びに挑む意味はないのです。

 

その環境で育って、いざ大人になると?

さて、ここで疑問なのは、嫌なことはやらなくていいという環境で育った子どもたちが大人になってどうなるのかというところです。皆さんの予想通り、「我慢しない」大人になります(笑)。そして、いわゆる忍耐力のようなものも、日本人である私たちから見たらほとんどないと思います。しかし、これはあくまでも、日本人目線で見ている場合です。

我慢しないことはストレスをためません。オーストラリア人のライフスタイルを見ていると、この点を感じることが非常に多くあります。これが当たり前の国では、自分だけではなく周りの人もそういった考え方なので、他人のことをとやかく言いません。

少なくとも、日本人がオーストラリアへ来る分には、そういう意味で「楽」な社会だと思っています。しかし、何らかの事情でオーストラリアから日本へ移り住まなければならない場合は、特に就学年齢の子どもたちにとっては、大変かもしれません。

Tomoko INUKAI
TAKEOFF Gold Coast

2022年度オーストラリア留学相談受付中!
お問い合わせはこちらから、またはLINEやズームでのご相談も可能です。