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代表ブログ

オーストラリアのコロナやワクチン接種状況について

  • 2021/07/23
  • Tomoko INUKAI
  • お知らせ,コロナ禍のエピソード,ゴールドコーストの暮らし

こんにちは。TAKEOFF Gold Coastの犬飼です。

こちらは、現在、暦の上では冬の真ん中で、学校は、2021年度Term3のWeek2(Term3はWeek10まで)が終わるところです。本来であれば、今ごろ、夏休みの日本から多くの生徒さんを受け入れている時期だと思うと、やはり寂しい思いです。

日本では今日からオリンピックが始まりますが、2日前には東京で行われたIOC総会にて、2032年のブリスベンオリンピックも決まり、こちらも盛り上がっています。

さて、本来であれば留学生が最も多く訪れているこの7、8月を迎えた今、あらためて現在の状況をお知らせいたします。

本文の前にゴールドコーストより、最近のあれこれ

6月29日、デルタ株が1人出た段階で、ゴールドコーストを含むクイーンズランド一帯が突如ロックダウン開始。数時間後には、やはりトイレットペーパ完売の謎。

国境のみならず、日本からオーストラリアへのEMS(国際郵便)が停止して1年半。ヤマト運輸は動いていますが、送れるものの内容がかなり厳しいです。今までのように日本製の化粧品や日用品を得ることがとても難しくなりました。日本製品の値段は、このように約3倍以上!

小学校3年生の息子に、学校からギターのプレゼント!毎年レンタルでレッスンがありますが、今年はコロナ禍の暮らしのストレスに配慮して、1人1台ずつ、校長先生から贈られました。学校が子どもたちを想う気持ちが伝わります。

オーストラリアのケーキ屋さんはこんな感じです。カラフルで濃厚な甘すぎるケーキも大好きですが、日本のシンプルな素朴なスイーツも恋しいです。

チェスの大会の一コマ。休憩時間にちょっと集まった息子の仲間たち。日本人は息子だけ。あとは中国、韓国、インド人。多国籍なオーストラリアならではの光景ですが、肝心のオーストラリア人がいない図。※もちろん大会参加者にはいました

打ち合わせの場所がゴルフ場でとても気持ちが良くお話ができた日。ゴールドコーストには、学校や家の周りなど生活圏内に、数多くのゴルフ場があり、ゴルフは身近なスポーツです。

2020年3月の国境閉鎖から間もなく1年半…

オーストラリアのコロナ対策については、昨年の早い段階から抑え込みに成功している国の一つとして世界でも注目されていましたが、ここへきて状況は悪化しています。

今日現在、WA州、NSW州、VIC州がロックダウン。ここQLD州も6月下旬から今月頭に1年以上ぶりのロックダウンがありました。QLD州は現在、これらの3州との州境をクローズし、州民が入境する場合は海外帰国者同様、14日間のホテル隔離が義務付けられています。この措置は、非常に厳しいものです。

国境が閉まっていて、海外帰国者の強制隔離もしているのになぜ市中感染が出るのか

ワクチンの接種に関しては、残念ながら日本よりも進んでいません。7月21日現在、オーストラリアのワクチン完全接種者数は国民当たり11%程度。日本は21%程度です。

オーストラリアでは、自国民や永住者以外の学生や短期滞在者を含むすべての滞在者に無料接種を行っており、私たちも早い段階から簡単に予約が取れ、接種ができる状況にいます。

しかし、そもそも、オーストラリアはこれまでほとんどコロナ感染リスクがなく、当面は海外に行くこともできない今、副作用や後遺症がクローズアップされている中で、わざわざ慌ててワクチンを接種する必要がないという、一般的な考えがあったと思います。

そこへきて、現在各州で突如発生している感染拡大。今こそ誰もが「ワクチンを打っておかなければ」と少し考え直しているかもしれません。

モリソン首相は常にワクチン接種率を国境再開の目安と発言

国内の接種が進まないことは、結果的にオーストラリア国民の首を絞めることにもなりかねません。モリソン首相は、国民のほぼすべてにワクチン接種が完了すれば、国境再開が可能だと発言しています。また、航空会社も、今後国際線搭乗の条件には、ワクチン接種を義務付けることを発表しています。

国民全体の80%程度が完全国境再開の目安との発言もありましたが、現時点で11%では、まだまだ先は長そうです。

TAKEOFF Gold Coast 代表
Tomoko INUKAI

TAKEOFF Gold Coastでは現在、学生ビザでの入国となる長期留学生(13週間以上)のみ新規お申し込みを受け付けています。観光ビザでの入国となる短期(12週間以下)の留学希望者に関しましてはオーストラリアの国境再開決定後に募集を再開いたします。

ゴールドコースト・ブリスベンに関する各種留学相談は無料です。ご興味のある方はいつでもお気軽にお問い合わせください。

オーストラリアの学力試験、NAPLANとは?

  • 2021/06/24
  • Tomoko INUKAI
  • ゴールドコーストの学校生活,スカラシップ(特待生/奨学金)制度,バイリンガル子育て

皆さん、こんにちは。TAKEOFF Gold Coastの犬飼です。

ゴールドコーストの冬は、個人的に年々寒くなっているような気がします。朝晩ヒーターを入れたり、ダウンを着る機会も多くなりました。とはいえ、昼間はやはりポカポカ陽気。スクールホリデーの今、昨日も娘は海で泳いでいました(水は入ってしまえば冷たくないそうです)。

さて、今日は、オーストラリアの小中学生が公立私立問わず、必ず受験するNAPLANという全国統一学力診断テストについてご紹介します。

留学生でも対象学年であれば受験することになりますので、ぜひ、ご覧ください。

最近撮影したもの。秋から冬にかけて空気が澄んで気持ちが良いゴールドコースト。夕方になるとブルーとピンクのグラデーションがとても美しい空を眺めることができます。

NAPLANとは

National Assessment Program – Literacy and Numeracyの呼称です。

受験するのは、Year3、5、7、9の学年で、通学先の学校で、毎年5月の2週目に行われることが決まっています。公立私立問わず、原則としてオーストラリアで通学している生徒は、留学生などの一時滞在者を含め、全員が受験します。

試験科目は、
・reading
・writing
・language conventions (spelling, grammar and punctuation)
・numeracy
の4科目で、英語の読み書きと計算能力をはかります。

試験の目的

この試験が行われる目的は、生徒個々の学力を知ることよりも、各地域や学校、学年ごとの学力差を分野ごとに数値化してわかりやすく示すことにあります。NAPLANの結果により、学校や教師は、自分の生徒たちに「どの分野をより重点的に指導すべきか」という点がわかり、新たな教育方針を組み立てる際に役立てます。

2020年はコロナによりこのNAPLANも史上初めて中止されましたが、2021年は先月、行われました。また、過去の結果などは、公式サイトからも見ることができます。

2019年の結果はこちら
2019-naplan-national-report.pdf

Year3の問題例

市販のNAPLAN問題集

Year3の問題例

NAPLAN廃止の動きや
オンライン化の協議も常時進行しています

アカデミックスカラシップの申請時に提出する場合も

NAPLANの目的は、個人の能力や成績を評価するためではないと先述しましたが、個別にかなり具体的な試験結果が返却されますので、わが子の学力レベルや得意・苦手分野を知る一つの基準となります。

中学や高校入試が一部の特別コースを除き、原則としてありませんので、NAPLANの結果を進学等に使用する機会は通常はありませんが、もし、お子さまが各学校のアカデミックスカラシップ等に応募する場合は、スカラシップ学力試験に加えてこのNAPLANの試験結果を提出するよう求められる場合があります。

そのため、早い段階からそれを見越してNAPLAN対策のテキストやチューターなどで学習を進めている家庭もあります(が、稀です)。基本的には、通常の学校授業の中で学んだ内容で十分対応できる試験です。

学校ごとの結果が公表されることによる学校のランク付け

NAPLANの結果は、州や地域ごとだけでなく、各学校ごとにも詳細がランキング形式で発表されます。日本と違って、偏差値や大学進学実績等、学校のレベルを知るものさしが特にないオーストラリアでは、唯一、このNAPLANの結果はその学校の学力レベルを知る基準となります。

また、実際に特に私立の場合は、学校も「NAPLANで当校はGold Coastで1位獲得」などと広報に使う場合もあり、少なからずその結果を気にしているというのが現状です。

これが公立になると、NAPLANの結果が良い学校=優秀な子の多い学区となり、日本と同様に学区の人気に影響します。特にこちらでは、公立であっても学校ごとの特色(スポーツや芸術分野など)がありますので、NAPLANの結果(学力面)だけが学校選びの決め手になるわけではありませんが、基本的には学区制ですので、引っ越し先などを検討する場合に、その学区の学校についてリサーチする過程では、NAPLANの結果も一つの基準となっています。

留学生のエピソード

私立小学校へ長期留学を開始したあるお客様の場合は、4月の留学開始翌月にNAPLANがありました。当然、彼女にはNAPLANを受ける権利があったのですが、その生徒さんは学校側から「あなたはまだ英語も不安だと思うし、テストなど精神的にストレスになるでしょうから、無理に受けなくていいわよ」と、言われます。

ご両親は、「なんて思いやりのある学校か」と感激していましたが、実はこれは、学校としての平均点を下げたくなかったためだと後に判明します(苦笑)。まだ片言の英語しか話せない渡豪1か月目の生徒に受験させる必要がないのも理解できますが、なんとなく学校側の意図がわかってしまうと、がっかりですね。

(その生徒さんは結果的にその年は受験しませんでした)

 

ご興味のある方はぜひこちらをご覧ください。例題などが試せる公式サイト
NAP sample assessments

Tomoko INUKAI
TAKEOFF Gold Coast 代表

2022年開始のオーストラリア長期親子留学・お子さま単身留学のご相談・ご準備を承っています。
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ゴールドコーストから首都キャンベラへ

  • 2021/05/24
  • Tomoko INUKAI
  • ゴールドコーストの暮らし

皆さん、こんにちは。TAKEOFF Gold Coastの犬飼です。

コロナ禍で国外へ出られない分、ここオーストラリア国内のまだ行っていない場所へ随分と目を向けるようになりました。そんな中で、先日のイースターホリデーに訪問したキャンベラについて、今日はご紹介します。

日本人の多くは、オーストラリアといえば真っ先にシドニーやメルボルンを思い浮かべると思いますが、首都はキャンベラです。シドニーのあるNSW州に囲まれるように位置し、キャンベラのあるACT(Australian Capital Territory)は州ではなくオーストラリア首都特別地域という準州になっています。

ゴールドコーストからは直行便で約2時間ほどです。

世界各国の大使館が集まるキャンベラの中心地

人工湖バーリー・グリフィン湖。この大きな湖を囲むように街がつくられています

首都として作られた街

キャンベラの歴史は浅くまだ110年ほど。当時、シドニーとメルボルンが首都争いをしていた際の妥協案としてこのエリアが選ばれ、文字通り都市計画に沿って整備されていきました。

そのため、街の中は非常にきれいに区画整理されており、「つくられた街」であることがよくわかります。

非常に小さな街ですが、首都ですので各国の大使館や国立大学、国立美術館など国立施設が多く、見どころも満載です。

戦争記念館

戦争記念館から国会議事堂を見渡す美しい町並み

日本軍に関する資料も多く展示されています

国立博物館前のアート

首都としての魅力

前述したように、非常に小さな街ですが、首都としての機能が集中していること、そして世界中の大使館が立ち並んでいることから、オーストラリアのみならず、各国の要人が集う街と言えます。そのため、街を散策していると、いたるところで「オーストラリアらしさ」と「世界」が共存しているような雰囲気が独特かもしれません。

また、シドニーやメルボルンのようにデパートやハイブランドが立ち並ぶようなエリアはありませんが、実は、オーストラリア国内の中でも特にレストランのクオリティが高いと言われているそうです。今回は、子連れで食を楽しむことはできませんでしたが、次回は、地元で評判のお店に行ってみたいと思っています。

オーストラリアの造幣局。見学ツアーがありました

20年ほど前の山火事で焼失した森。新たに世界中の苗を植樹して、植物園になっています

コインを作っている工場を見学できます

大人から子どもまで、レンタルサイクルがお勧め!

Tomoko INUKAI
TAKEOFF Gold Coast 代表

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好きなことをとことん楽しめるオーストラリアの小学校生活

  • 2021/05/14
  • Tomoko INUKAI
  • ゴールドコーストの学校生活,ゴールドコーストの暮らし,バイリンガル子育て

皆さん、こんにちは。TAKEOFF Gold Coastの犬飼です。

こちらは現在Term2 のWeek4が終わるところです。季節は秋から冬へと向かっています。

また、今週は、NAPLANと言って、オーストラリア全国で小学3年生、5年生、中学1年生、中学3年生を対象に学力統一試験が行われています。このNAPLANについては、また詳しくご紹介します。

さて今日は、タイトルにもあるように、好きなこと(得意なこと)がとことん認めてもらえるオーストラリアの教育環境について書きたいと思います。とはいえ、このテーマは実際の経験上も一言では語りつくせぬほど奥が深いため、まずはとても分かりやすい部分からご紹介できればと思っています。

クラス内での授業がすべてではない

こちらの学校では、小学生のころから、希望すれば追加料金で学校内で音楽やスポーツなどの特別レッスンを受けることができます。例えば、ピアノを習いたい場合、学校に申し込みすると、学校に派遣されてくる講師がマンツーマンまたは少人数のグループで校内で教えてくれるのですが、驚くのはその時間帯です。

10時30分からなど、明らかに授業時間と重なっているのです(登校前・放課後や休み時間にあたる場合もあります)。

その場合は、時間になるとその生徒は授業を抜け出して、音楽室でピアノのレッスンを受けて、終わるとまたクラスに戻ります。だいたい毎週固定の曜日と時間になるので、その生徒は、毎週毎回特定の曜日の特定の授業には出ないことになります。それが算数など主要教科の場合もあれば、アートや体育などの時間の場合もあります。

「え?授業に出ずにピアノのレッスンに行くの?」

皆勤賞という言葉に代表されるように、学校への出席や授業参加は絶対的なものであるという日本の暗黙のルール下で育った私たちの感覚では、授業時間中に趣味のレッスン(いわゆる習い事)が行われるということに非常に違和感を覚えます。

ピアノのレッスンを受けることと引き換えに欠席する授業について「損した、失った、取りこぼした」そんな思いを巡らせてしまうのではないでしょうか。さらに、私たちが不安を覚えるその根底には「皆が一律にやらなければならないこと(授業)をやっていない」という集団心理もあるのかもしれません。

しかし、オーストラリアの考え方では、「学校の授業>ピアノ」ではありません。ピアノが好きなその生徒や家族にとって、学校の授業もピアノもどちらも大切なこと。たまたま時間が重なったに過ぎないのです。

すべては「選択肢の多さ」

一方では、ピアノも習いたいけれど、学校の授業をミスするのが嫌な生徒もいるかもしれません。その場合は、放課後や週末に習いに行くというオプションももちろんあります。

ここでお伝えしたいのは、「学校」という場所が就学年齢の子どもにとって「何よりも優先されるべきもの」や「絶対的な場所」ではないというオーストラリアの教育制度の在り方です。

もちろん、中学・高校と進むにつれていろいろとシビアになってくる面もありますが、小学生のころまでは、学校の勉強以外にもたくさんフォーカスできる物事の選択肢があると思います。

先生や学校からの子どもに対する評価は「個」の尊重

チェスをしている息子たちも、大会前などは授業中にチェスルームに呼び出されて特別なレッスンを受けたり、陸上などのスポーツでも、学校がある日に外で大会やトレーニングが行われるというのはオーストラリアでは珍しくありません。

そして、先生も学校も、国語や算数ができることと同じように、音楽やスポーツなどの課外活動の成果や取り組みを高く評価してくれます。

担任との面談で、息子の成績について相談しても「チェスにフォーカスして頑張ってるからこっち(主要教科)の方は今あんまり心配しなくていいと思うよ」。先生はこんな感じです(かと言って学習面が校内で放置されているわけでもありません)。

子どもたちは、まず、興味のあることに集中できる環境があります。

結果的には、それらの得意なことを生かして、小学生のうちからスカラシップ(特待生)に選ばれたり、一見主要教科とは無関係な分野での経験が、形を変えてその後(高校や大学に進むころ)の学習や仕事でのスキルなどに活かされているのではないでしょうか。

しかし、そこには、日本との最大の違いとしてオーストラリアは基本的に(一部の特別コースを除き)小・中・高校に受験がない社会という背景があります。

勉強したい子、勉強に興味がある子は、中学や高校に入って徐々に目標に向けて舵を切っていきます。頑張るタイミングが、日本よりもずっと後にやってきます。それも、頑張りたい子だけ。勉強ではないことにフォーカスする子は、大学進学ではなく、早くから専門の道で職業訓練等を開始し、将来の自分に必要なスキルを身に付けていきます。

これができるのも、実は、オーストラリアでは給与形態が高卒や大卒などの最終学歴に左右されず、「経験年数」がベースである社会だからこそ。とりあえず大学出ておこうという感覚はそもそもないのです。また、一度社会に出てから学びたいものが見つかり、大人になってから大学などに入学して学ぶことも珍しくありません。

 

幼少期から18歳ごろまでの期間に、「どこで頑張るか」というタイミングや「何を頑張るか」の目標の持ち方そのものが、日本とは大きく違うことを感じています。

写真は今回のブログ内容とあまり関係がありませんが…

リュックサックが重いなら、キャリー式スクールバッグという選択も。

下校時間。空の青さと緑のコントラストにカラフルな子どもたち。

オーストラリアの小学生を見ていると、本当に、のびのびしています。

コロナパンデミック直前に留学を開始したひめちゃん。無事に、このTerm2から高校1年生本科生になりました。

Tomoko INUKAI
TAKEOFF Gold Coast 代表

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やりたくないことは、やらなくていい

  • 2021/04/23
  • Tomoko INUKAI
  • ゴールドコーストの学校生活,バイリンガル子育て

皆さんこんにちは。TAKEOFF Gold Coastの犬飼です。

前回のブログでは、子どもたちのオーストラリア転校初日に私自身が驚かされた先生の対応についてご紹介しました。日豪で体験する考え方の違いや、教育方針の違いを知る上では私の原点となったエピソードの一つです。

そして今回は、別の実体験を通じて日豪の根本的な違いに驚いたことを書きたいと思います。

運動が苦手な息子に「やりたくないなら無理にやる必要ないよ」の言葉

こちらでは、いわゆる日本の運動会のようなものはありませんが、小学生のうちから年間を通じてスポーツに関するたくさんのイベントが行われています。主には、クロスカントリー(マラソン大会のようなもの)、アスレチックカーニバル(体力測定)、スイミングカーニバルなどです。

どのイベントも親の見学は自由(Covid-19発生以前)で、私も3人の子どもたちのイベントには欠かさず参加していました。

その中で開かれた当時小学校1年生の息子のアスレチックカーニバル。

短距離走、砲丸投げ、やり投げ、走り高跳び、走り幅跳びなどの種目があり、体力測定のように一つ一つ個人の結果が記録されていくのですが、一方ではその上位結果が各チーム(入学時に割り当てられる縦割りのチームカラー)のポイントにも加算されるため、日本の運動会の紅組白組対抗戦のように生徒や先生みんなが盛り上がるイベントの一つです。

その日、息子は走り高跳の1回目でバーに体が直撃して転んでしまい、2回目はもう嫌だと半泣きで列に並んでいました。私は、近くで応援していたので「泣くな!あきらめるな!次は大丈夫、頑張っていけ!」と(笑)、必死に応援していましたが、それでも息子は、なかなか2回目のスタートが切れません。

見ていた私はイライラが募るばかり。やらないという選択肢は1%もなかったため、(恐らく)鬼の形相で「いけー!がんばれー!走れー!」と繰り返し声を出していました。

そこにいよいよ先生が近寄ってきました。やっと、息子の手を引いてでも2回目に挑戦させてくれると思ったのですが、「もうやりたくない?じゃあやらなくていいよ。よくがんばったね」。そう言って、息子を反対側へと連れていき、「じゃあ、ここでお友達の応援ね」と座らせました。

その時の正直な私の胸の内は、(えええっ!先生、無理やりでもやらせないの!1回失敗したからこそ、もう1回やり遂げることが大事じゃないの!やりたくないからってやらなくていいの?)でした。

アスレチックカーニバルの様子

ハウスカラーの4色が
オーストラリアの青空に生えます

能力や得意不得意は違って当たり前。低学年のうちは、まずできることから

その日のイベント後、先生に「うちの子、走り高跳びの2回目に挑戦できなくて残念だったなあ」という話をすると、「え?1回できたよね」「年齢的にも、今はできることできないことがまだまだあるし、怖い思いをしてまで嫌なことを無理やりする必要はないでしょう?」との返答がありました。

むしろ、何のために無理やり2回目をやらせたかったのか私に問われているような気もしました。

たしかに、まわりには、種目によってこれはやるけどこれはやらないと決め込んでいるような子どもたちもたくさんいて、最初からやりたくないものは回避していました。また、それは先生に伝えれば「Ok、じゃあそこで見ててね」とその程度で済むことだったのです。

学校という場所で、全員で同じことを一律にやり遂げなくていいんだ…

と、当時の私は驚いたというよりも、その考え方にそれまでの日本での概念が覆されて混乱したのを覚えています。ですが、冷静に考えれば、それはとても自然なこと。泣いて叫んで怖い思いをしてまで、わずか6、7歳の子が走り高跳びに挑む意味はないのです。

 

その環境で育って、いざ大人になると?

さて、ここで疑問なのは、嫌なことはやらなくていいという環境で育った子どもたちが大人になってどうなるのかというところです。皆さんの予想通り、「我慢しない」大人になります(笑)。そして、いわゆる忍耐力のようなものも、日本人である私たちから見たらほとんどないと思います。しかし、これはあくまでも、日本人目線で見ている場合です。

我慢しないことはストレスをためません。オーストラリア人のライフスタイルを見ていると、この点を感じることが非常に多くあります。これが当たり前の国では、自分だけではなく周りの人もそういった考え方なので、他人のことをとやかく言いません。

少なくとも、日本人がオーストラリアへ来る分には、そういう意味で「楽」な社会だと思っています。しかし、何らかの事情でオーストラリアから日本へ移り住まなければならない場合は、特に就学年齢の子どもたちにとっては、大変かもしれません。

Tomoko INUKAI
TAKEOFF Gold Coast

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オーストラリアの小学校へ転校した日に受け取った担任の言葉

  • 2021/04/12
  • Tomoko INUKAI
  • ゴールドコーストの学校生活,ゴールドコーストの暮らし,バイリンガル子育て

こんにちは。TAKEOFF Gold Coastの犬飼です。

ご縁を頂いてこの仕事を始める際に、背中を押してくださった方から、私自身が「子どもの留学や移住の体験者であること」が最大の武器であると教えられました。留学生本人の気持ちや、そのご両親の気持ちを考える上で、よくそのことを念頭に置いています。

期間が2週間であろうと1年であろうと、どれほど世の中がオンライン化で身近に感じられようと、日本を飛び出してオーストラリアへ渡るとき、そこには確実に7000キロの距離があり、日本にいては決してわからない別の世界があります。

ご迷惑をおかけします、と頭を下げた私に突き刺さった担任の先生の言葉

長女は、小学校3年生での転校でした。小学校は日本の学校へ通学していましたが、「オーストラリアへ移住するとは夢にも思っていなかった」からこそ、1歳から6歳までは名古屋市内のインターナショナルスクールへ通わせていたので、英語がまったくできなかったわけではありません(実際には、卒園後の2年間で随分と英語力は落ちていましたが別の機会に記載します)。

それでも、「日本から来たばかりでオーストラリアの学校生活も言葉も理解できない。先生やお友達にもたくさん迷惑をかける」そんなことばかりを考えていた私は、転校初日に「娘は英語がほとんどできません。お手数をおかけします。すみません」と、担任の先生にあいさつをしました。

すると、先生は「お母さんは今、なぜ私に謝ってるの?」と不思議そうな顔をしています。

「え?その…娘は英語がわからなくて。きっとご迷惑をおかけします」
「えー?私だって日本語ができないわよ!ハハハ」

そして、先生は娘に向かってこう言いました。

「○○ちゃん、この学年で日本語が話せるのは○○ちゃんだけだわ!私たちってなんてラッキーなの。日本から来たあなたから直接日本語を教えてもらうチャンスがあるなんて!」

「さあ、みんな。このクラスはなんてラッキーなの!(Year3の)5クラスの中で唯一、日本語の先生(娘のこと)がクラスにできたわ。そしてみんなは○○ちゃんの英語の先生になるのよ!」(クラス一同大盛り上がり)

こうして、あっけに取られている私をよそに、娘は教室の中に入っていきました。

(娘は、英語が話せない子ではなく、クラスの中で唯一日本語が話せる子。そうか、その通りだ。なんてポジティブに受け入れてくれたんだろう。私はなんで謝っていたんだろう…)

この転校初日の娘の担任とのエピソードは、本当に今でも私のオーストラリア生活の原点であり、日本とオーストラリアの考え方の決定的な違いを身をもって「体験」した瞬間でもあります。

日本から転校してきて間もない娘が学校からもらってきたのは「今週のスター賞」。内容は、”新しい学校で頑張ってるね”とそれだけのことですが、「認めてもらえた」ことがうれしい。

評価の軸は本人。できないことより、まずできることを探してくれる先生たち

このエピソードに代表されるように、オーストラリアの学校の先生たちはいつもポジティブ(肯定)から始めてくれる印象です。その後の数年間を経ても、「これができていない」という連絡よりも「こんなことができている、できるようになった」そんな報告が多いです。

また、その「できている、できるようになった」の基準軸は「本人」なので、他人と比べて(平均と比べて)劣っていたとしても、本人にとって「できなかったことが少しでもできるようになった」部分が評価されます。わかりやすく言うと、相対評価ではなく絶対評価です。もちろん、テストの点数や順位などは相対評価のものもありますし、学校としてもそこを重要視していないわけではありませんが、小学校の教育現場においては、周りと比べず、本人の成長を暖かく見守ってくれる印象があります。

オーストラリアにいると、驚くほど自己肯定感が高くポジティブな人たちに出会います。よく言われますが、日本人の(古来の)性格やたたずまいとはある意味真逆です。

ですが、子どもたちの学校生活を通じて、「できないことよりもまずできること」「昨日より今日できるようになった部分」を認められる世界で、たくさん褒められて自信をつけていけば、少し苦手なことや嫌なことに対しても「できるかもしれない。頑張ってみよう」という気になるのかもしれません。

毎日泣きながらの通学開始となった長男(新1年生)。帰りはいつもこんな様子でマイペース。

TAKEOFF Gold Coast
Tomoko INUKAI

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※現在のところ12週間以下の留学に関しては対応できておりません。学生ビザの申請が必要となる13週間以上の留学に関してのみ準備を受け付けております。