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代表ブログ

オーストラリアからアメリカへ!

  • 2023/01/20
  • Tomoko INUKAI
  • ゴールドコーストの暮らし,バイリンガル子育て

こんにちは。TAKEOFF Gold Coastの犬飼です。

オーストラリアと言えば、長い長い夏休み。毎年、12月と1月はほぼ2カ月間のお休みです。

大人もこの時期に合わせて長い休暇を取ることが多いので(オーストラリアでは、休暇をきちんと取らなければ強制的にでも休まされます)、ゆっくり家族と過ごしたり長く遠くへ旅行に行くのが一般的です。

海外へ出る人も多いのですが、クルーズやキャンプなども人気です。さて、わが家では、日本に帰るか第三国へ出るか家族会議の末、3週間ほどアメリカへ行ってきました。

アメリカが選択肢にあった最大の理由は、オーストラリア以外の英語圏の国を子どもたちに見せたい思いが強く、ならば、最初はやはりアメリカに行くしかないと決断しました。

日本とオーストラリアしか知らないわが家の子どもたちは、「日本語=日本/日本の文化」でそれは良いのですが、「英語=オーストラリア/オーストラリア文化」になっています。後者は=ではないことを、つまり英語の世界はもっと広くて多種多様で、ここ(オーストラリア)にはない景色がまだたくさんあることを体験してもらう旅です。

結論から言うと、アメリカではオーストラリアでは感じたことのないエネルギーやパワーを感じ、刺激あふれる世界が広がっていました。

世界の中心と言われるニューヨークのタイムズスクエアなどもまさにそう。年末年始と言うことも重なって、ものすごい賑わいと他に類を見ない(その割には、だからと言って何か特別な見どころがあるわけではない)“何か”を感じました。

しかし、同時にアジア人に対するあからさまな人種差別や、危険、他人を気にしないスタンス、自分が強くなければ生き残れないような、そんな世界であることも数々の体験から学びました。(あぁ、これがアメリカなんだな)と、言葉にできないけれど突き刺さるものがありました。

New Yorkのタイムズスクエアでの年越し。規制区域内には入れず、外から雰囲気だけ楽しみました。

Los Angelesのディズニー

Las Vegasで有名なシルクドソレイユ「O」を鑑賞しました。

セントラルパークの池は凍って天然のリンクに。私たちがいたころ、大寒波の毎日でした。

本場のNBAを観戦!!バスケに詳しくない私たちも大盛り上がりでした。

大人気のスポーツドリンク。アメリカにはたくさん在庫がありましたが、オーストラリアでは秒で完売してしまうそう。

英語が得意ではない私たち(私と主人)に冷たい態度だったレストランやお店のスタッフが、子どもたちが流ちょうに英語を話し始めたとたんに、態度を一変させることも何度もありました。

アメリカでは、英語が話せない人の言葉に丁寧に耳を傾けてもらえることはほとんどありません。そこで対等に会話したければ、まず、きちんと英語を理解し話せること。目に見える人種の違いの次に、英語が話せるか話せないかの点で、アメリカ人の態度は変わります。

これは、いかにオーストラリア人が英語が話せない外国人に優しいか、いかにオーストラリア人が親切で穏やで、そしてフレンドリーなのか。ということを私たち家族が痛感したことになります。

ちなみに、子どもたちのオーストラリアン英語はすぐにばれ、いろんな人に「あなたたちオーストラリアから?」と聞かれていました。

3週間かけて、アメリカ国内でロス、ニューヨーク、ラスベガスの3か所を回り、楽しい思い出もハプニングも含めてたくさんの経験をできました。

(余談としては、経由地だったフィリピン・マニラがいろんな意味ですごかった)

日本やオーストラリアで平和ボケしている私たちにはちょっとハードルが高いことが多かったのですが、やはり、チャレンジしたい人には素晴らしい場所。強い意志と明確な目標とそれに向かう大きな気持ちがあれば、アメリカはぴったりだと感じました。

今回は、私たちはオーストラリアから飛び出したことで、また一つ世界のスタンダードを知るよい経験ができました。特に、まだ成長過程の子どもたちは、初めて見る世界に、考えるよりも先に五感で色んなことを感じ取ってくれたようです。

こうして、「今いる場所から飛び出してみる」ことの素晴らしさ、これは私たちがいつも留学という経験がどんな影響を子どもたちへ与えるのかを説明するときに皆さんへお伝えしている「実体験」や「違いを知ること」の重要さです。留学=英語力UPではありません。

私たちも、いろいろ考えるきっかけとなったアメリカ旅行。皆さんにとっては、それがまずはオーストラリア留学なのかもしれません。そのお手伝いを安心・安全とともに、今年も提供できたら幸いです。

TAKEOFF Gold Coast 代表
Tomoko INUKAI

現在、お問い合わせが大変混みあっております。お返事にはお時間を頂戴しておりますことをご了承ください。

オーストラリア家族移住の実務的エピソード(2)

  • 2021/10/28
  • Tomoko INUKAI
  • ゴールドコーストの暮らし,海外移住・家族移住について

こんにちは。TAKEOFF Gold Coastの犬飼です。

最近のオーストラリアには、明るいニュースが飛び交っています。NSW州発着限定ではあるものの、11月からオーストラリア国民と永住権所持者の海外旅行が再開になり、ワクチン接種者は、自宅隔離または隔離なしでもよいというこれまでの厳しい管理から考えると驚くような展開です。

また、長らく州境の制限を厳しくしていた私たちの住むQLD州でも、クリスマスまでに他州との自由な行き来を再開する見込みですが、こちらも原則としてワクチン接種者に限っての自由となります。

こうした小さな動きから始まって、1日も早く、留学生がオーストラリアへ戻る日が来ることを願っています。

さて、今回のブログでは、前回の投稿と関連して家族移住の実務的エピソード(2)となります。海外で家を借りるという大きなミッションに関する内容です。

オーストラリアの住まい選びのベースは、オンライン。借り手にとっては効率的なシステム。

移住を決め、家をどうするか考えたとき、オーストラリアに住む知人から「家を探すならこのサイトを見て、選んで、気に入ったらインスペクション(内覧)に申し込みだよ」と教えてもらったのが、こちらのサイトでした。

https://www.realestate.com.au/

オーストラリア中、様々な不動産会社の持つ物件が「買う」「借りる」「売る」などの項目ごとにいっぺんに検索できます。そして、気に入った物件があれば、そのままインスペクションの予約をして、指定の日時に現場に行くことで、実際に物件を見ることができます。

インスペクションは、個別の方が稀で、あらかじめ不動産会社によって日時が指定されていることが多く、人気の物件であれば同時に10組、20組と見学者が集まることもあります。

最近でこそ、コロナの影響も含めて、様々なことが急速にオンライン化していると言えるものの、昭和世代の私たちにとっては、日本で家を借りるとなれば、地元の不動産屋に行き、紙ベースの物件案内から気に入ったものをいくつか選んで、「では行きますか」と、担当さんと1軒ずつ回るような、そんなイメージでした。

日本にいながら、物件に目星が付けられるという利便性にありがたみを感じながら、漠然と、オーストラリアは進んでるなあ、と思ったことを覚えています。

(この点は、実際の移住後も様々な制度や場面に直面した際、日本に比べて効率的なオンライン化などを感じることになります)

移住前に弾丸3泊5日渡豪で住居を決定

私たちが家族で移住したのは、3月の末でしたが、3月の1週目に夫婦だけでゴールドコーストを訪問し、その3日間で借りる家を決めることにしました。

当時は、日本人の不動産エージェントの担当の方に1人付いて頂き、事前に日本で目星をつけていた物件をその3日間で回れるよう、個別に手配してもらいました。先ほどお伝えしたように、基本的にはインスペクションは日時が決められているので、事情を説明したうえで、無理を言って特別に手配してもらったことになります。

実際には、4、5軒ほど回ったと思います。ゴールドコーストの右も左もわからない私たちに勧められたのは、設備とセキュリティのよい集合住宅やアパートメント。集合住宅は、こちらでは、タウンハウスと呼ばれるもので、主に、ゴルフ場の中などセキュリティの良い場所にあり、プールにジム、バーベキューエリアなどの共用設備も充実しています。アパートメントは、日本でいうマンションに近く、同様にプールなどの共有設備が充実しています。

日本では考えれないほど、こちらには「戸建ての賃貸物件」も多いのですが、やはり、庭やプールの管理が素人には難しく、セキュリティの観点からも土地勘が付くまでは避けた方がよいとアドバイスをもらいました。

まだ前の住民が生活しているところで行われるインスペクション(内覧)!

ところで、このインスペクション(内覧)について、本当に驚いたことがあります。どの家も、「まだ前の住民が住んでいる」ところへ、ずかずかと見学に入るのです。

朝ごはんの片付けもそのまま、洗濯物は山積み、ペットがうろうろ、貴重品もその辺に…

最初の家選びの後もいくつか物件を回り、引っ越しも経験しているのですが、これまでに何度このような家に入ったことでしょうか(もちろん、ピッカピカのおうちもありました)。

物件を見るより、住民の生活に目が行き、とてもじゃないけれど自分がここに住む姿を想像できないということが多くありました。同時に、私の住まいがこうやって人目にさらされるのは耐えられないなと。オーストラリア人のおおらかさ(気にしなさ)を感じます。

現実的な理由はシンプルで、家賃が週払いのオーストラリアでは、「自分たちが出るタイミング」と「次の人が入るタイミング」、この期間を少しでも短くし、家賃の二重払い期間を減らしたい狙いがあります。そのため、住んでいるうちから内覧してもらい、少しでも早く次の住民を見つけたいのです。

賃貸契約は半年や1年などがほとんど

賃貸契約は、基本的には半年単位や1年での更新です。仮に1年で契約をして、それより早く退去することになった場合は、「次の入居者を探すための広告宣伝費」を支払い(サイトへ掲載する手間賃程度でそんなに高額ではありません)、次の入居者が決まれば、契約を中止できます。

しかし、契約を残したまま退去してしまい、次の入居者が決まらなかった場合は、自分たちの契約期間中は住んでいなくとも「家賃の支払い義務」が生じます。

こうしたリスクがあるので半年契約などが好ましいと思いますが、貸主にとっては、候補者が多くいる場合、長期契約する借主に魅力があるため、人気物件の場合は、1年以上の契約や、家賃の一括払いなどで候補者がアピールすることもあります。

私たちも最初の家は、複数人の応募があったため、家賃の半年一括払いを提示し、実際にそのように決まりました。

家賃は週払いと言いましたが、週払いではなく、月ごと、数か月ごとに支払うことも可能です。

貯金をしないお国柄と聞くこともあるオーストラリア。給与が週払いの場合もあるため、収支のバランスとタイミングが少しずれると、普通の人が、「大変っ、来週の家賃が払えないわ!」という嘘みたいな話もたまに聞きます。

TAKEOFF Gold Coast 代表
Tomoko INUKAI

TAKEOFF Gold Coastでは現在、学生ビザでの入国となる長期留学生(13週間以上)のみ新規お申し込みを受け付けています。観光ビザでの入国となる短期(12週間以下)の留学希望者に関しましてはオーストラリアの国境再開決定後に募集を再開いたします。

ゴールドコースト・ブリスベンに関する各種留学相談は無料です。ご興味のある方はいつでもお気軽にお問い合わせください。

オーストラリアのコロナやワクチン接種状況について

  • 2021/07/23
  • Tomoko INUKAI
  • お知らせ,コロナ禍のエピソード,ゴールドコーストの暮らし

こんにちは。TAKEOFF Gold Coastの犬飼です。

こちらは、現在、暦の上では冬の真ん中で、学校は、2021年度Term3のWeek2(Term3はWeek10まで)が終わるところです。本来であれば、今ごろ、夏休みの日本から多くの生徒さんを受け入れている時期だと思うと、やはり寂しい思いです。

日本では今日からオリンピックが始まりますが、2日前には東京で行われたIOC総会にて、2032年のブリスベンオリンピックも決まり、こちらも盛り上がっています。

さて、本来であれば留学生が最も多く訪れているこの7、8月を迎えた今、あらためて現在の状況をお知らせいたします。

本文の前にゴールドコーストより、最近のあれこれ

6月29日、デルタ株が1人出た段階で、ゴールドコーストを含むクイーンズランド一帯が突如ロックダウン開始。数時間後には、やはりトイレットペーパ完売の謎。

国境のみならず、日本からオーストラリアへのEMS(国際郵便)が停止して1年半。ヤマト運輸は動いていますが、送れるものの内容がかなり厳しいです。今までのように日本製の化粧品や日用品を得ることがとても難しくなりました。日本製品の値段は、このように約3倍以上!

小学校3年生の息子に、学校からギターのプレゼント!毎年レンタルでレッスンがありますが、今年はコロナ禍の暮らしのストレスに配慮して、1人1台ずつ、校長先生から贈られました。学校が子どもたちを想う気持ちが伝わります。

オーストラリアのケーキ屋さんはこんな感じです。カラフルで濃厚な甘すぎるケーキも大好きですが、日本のシンプルな素朴なスイーツも恋しいです。

チェスの大会の一コマ。休憩時間にちょっと集まった息子の仲間たち。日本人は息子だけ。あとは中国、韓国、インド人。多国籍なオーストラリアならではの光景ですが、肝心のオーストラリア人がいない図。※もちろん大会参加者にはいました

打ち合わせの場所がゴルフ場でとても気持ちが良くお話ができた日。ゴールドコーストには、学校や家の周りなど生活圏内に、数多くのゴルフ場があり、ゴルフは身近なスポーツです。

2020年3月の国境閉鎖から間もなく1年半…

オーストラリアのコロナ対策については、昨年の早い段階から抑え込みに成功している国の一つとして世界でも注目されていましたが、ここへきて状況は悪化しています。

今日現在、WA州、NSW州、VIC州がロックダウン。ここQLD州も6月下旬から今月頭に1年以上ぶりのロックダウンがありました。QLD州は現在、これらの3州との州境をクローズし、州民が入境する場合は海外帰国者同様、14日間のホテル隔離が義務付けられています。この措置は、非常に厳しいものです。

国境が閉まっていて、海外帰国者の強制隔離もしているのになぜ市中感染が出るのか

ワクチンの接種に関しては、残念ながら日本よりも進んでいません。7月21日現在、オーストラリアのワクチン完全接種者数は国民当たり11%程度。日本は21%程度です。

オーストラリアでは、自国民や永住者以外の学生や短期滞在者を含むすべての滞在者に無料接種を行っており、私たちも早い段階から簡単に予約が取れ、接種ができる状況にいます。

しかし、そもそも、オーストラリアはこれまでほとんどコロナ感染リスクがなく、当面は海外に行くこともできない今、副作用や後遺症がクローズアップされている中で、わざわざ慌ててワクチンを接種する必要がないという、一般的な考えがあったと思います。

そこへきて、現在各州で突如発生している感染拡大。今こそ誰もが「ワクチンを打っておかなければ」と少し考え直しているかもしれません。

モリソン首相は常にワクチン接種率を国境再開の目安と発言

国内の接種が進まないことは、結果的にオーストラリア国民の首を絞めることにもなりかねません。モリソン首相は、国民のほぼすべてにワクチン接種が完了すれば、国境再開が可能だと発言しています。また、航空会社も、今後国際線搭乗の条件には、ワクチン接種を義務付けることを発表しています。

国民全体の80%程度が完全国境再開の目安との発言もありましたが、現時点で11%では、まだまだ先は長そうです。

TAKEOFF Gold Coast 代表
Tomoko INUKAI

TAKEOFF Gold Coastでは現在、学生ビザでの入国となる長期留学生(13週間以上)のみ新規お申し込みを受け付けています。観光ビザでの入国となる短期(12週間以下)の留学希望者に関しましてはオーストラリアの国境再開決定後に募集を再開いたします。

ゴールドコースト・ブリスベンに関する各種留学相談は無料です。ご興味のある方はいつでもお気軽にお問い合わせください。

ゴールドコーストから首都キャンベラへ

  • 2021/05/24
  • Tomoko INUKAI
  • ゴールドコーストの暮らし

皆さん、こんにちは。TAKEOFF Gold Coastの犬飼です。

コロナ禍で国外へ出られない分、ここオーストラリア国内のまだ行っていない場所へ随分と目を向けるようになりました。そんな中で、先日のイースターホリデーに訪問したキャンベラについて、今日はご紹介します。

日本人の多くは、オーストラリアといえば真っ先にシドニーやメルボルンを思い浮かべると思いますが、首都はキャンベラです。シドニーのあるNSW州に囲まれるように位置し、キャンベラのあるACT(Australian Capital Territory)は州ではなくオーストラリア首都特別地域という準州になっています。

ゴールドコーストからは直行便で約2時間ほどです。

世界各国の大使館が集まるキャンベラの中心地

人工湖バーリー・グリフィン湖。この大きな湖を囲むように街がつくられています

首都として作られた街

キャンベラの歴史は浅くまだ110年ほど。当時、シドニーとメルボルンが首都争いをしていた際の妥協案としてこのエリアが選ばれ、文字通り都市計画に沿って整備されていきました。

そのため、街の中は非常にきれいに区画整理されており、「つくられた街」であることがよくわかります。

非常に小さな街ですが、首都ですので各国の大使館や国立大学、国立美術館など国立施設が多く、見どころも満載です。

戦争記念館

戦争記念館から国会議事堂を見渡す美しい町並み

日本軍に関する資料も多く展示されています

国立博物館前のアート

首都としての魅力

前述したように、非常に小さな街ですが、首都としての機能が集中していること、そして世界中の大使館が立ち並んでいることから、オーストラリアのみならず、各国の要人が集う街と言えます。そのため、街を散策していると、いたるところで「オーストラリアらしさ」と「世界」が共存しているような雰囲気が独特かもしれません。

また、シドニーやメルボルンのようにデパートやハイブランドが立ち並ぶようなエリアはありませんが、実は、オーストラリア国内の中でも特にレストランのクオリティが高いと言われているそうです。今回は、子連れで食を楽しむことはできませんでしたが、次回は、地元で評判のお店に行ってみたいと思っています。

オーストラリアの造幣局。見学ツアーがありました

20年ほど前の山火事で焼失した森。新たに世界中の苗を植樹して、植物園になっています

コインを作っている工場を見学できます

大人から子どもまで、レンタルサイクルがお勧め!

Tomoko INUKAI
TAKEOFF Gold Coast 代表

2022年開始のオーストラリア長期親子留学・お子さま単身留学のご相談・ご準備を承っています。
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好きなことをとことん楽しめるオーストラリアの小学校生活

  • 2021/05/14
  • Tomoko INUKAI
  • ゴールドコーストの学校生活,ゴールドコーストの暮らし,バイリンガル子育て

皆さん、こんにちは。TAKEOFF Gold Coastの犬飼です。

こちらは現在Term2 のWeek4が終わるところです。季節は秋から冬へと向かっています。

また、今週は、NAPLANと言って、オーストラリア全国で小学3年生、5年生、中学1年生、中学3年生を対象に学力統一試験が行われています。このNAPLANについては、また詳しくご紹介します。

さて今日は、タイトルにもあるように、好きなこと(得意なこと)がとことん認めてもらえるオーストラリアの教育環境について書きたいと思います。とはいえ、このテーマは実際の経験上も一言では語りつくせぬほど奥が深いため、まずはとても分かりやすい部分からご紹介できればと思っています。

クラス内での授業がすべてではない

こちらの学校では、小学生のころから、希望すれば追加料金で学校内で音楽やスポーツなどの特別レッスンを受けることができます。例えば、ピアノを習いたい場合、学校に申し込みすると、学校に派遣されてくる講師がマンツーマンまたは少人数のグループで校内で教えてくれるのですが、驚くのはその時間帯です。

10時30分からなど、明らかに授業時間と重なっているのです(登校前・放課後や休み時間にあたる場合もあります)。

その場合は、時間になるとその生徒は授業を抜け出して、音楽室でピアノのレッスンを受けて、終わるとまたクラスに戻ります。だいたい毎週固定の曜日と時間になるので、その生徒は、毎週毎回特定の曜日の特定の授業には出ないことになります。それが算数など主要教科の場合もあれば、アートや体育などの時間の場合もあります。

「え?授業に出ずにピアノのレッスンに行くの?」

皆勤賞という言葉に代表されるように、学校への出席や授業参加は絶対的なものであるという日本の暗黙のルール下で育った私たちの感覚では、授業時間中に趣味のレッスン(いわゆる習い事)が行われるということに非常に違和感を覚えます。

ピアノのレッスンを受けることと引き換えに欠席する授業について「損した、失った、取りこぼした」そんな思いを巡らせてしまうのではないでしょうか。さらに、私たちが不安を覚えるその根底には「皆が一律にやらなければならないこと(授業)をやっていない」という集団心理もあるのかもしれません。

しかし、オーストラリアの考え方では、「学校の授業>ピアノ」ではありません。ピアノが好きなその生徒や家族にとって、学校の授業もピアノもどちらも大切なこと。たまたま時間が重なったに過ぎないのです。

すべては「選択肢の多さ」

一方では、ピアノも習いたいけれど、学校の授業をミスするのが嫌な生徒もいるかもしれません。その場合は、放課後や週末に習いに行くというオプションももちろんあります。

ここでお伝えしたいのは、「学校」という場所が就学年齢の子どもにとって「何よりも優先されるべきもの」や「絶対的な場所」ではないというオーストラリアの教育制度の在り方です。

もちろん、中学・高校と進むにつれていろいろとシビアになってくる面もありますが、小学生のころまでは、学校の勉強以外にもたくさんフォーカスできる物事の選択肢があると思います。

先生や学校からの子どもに対する評価は「個」の尊重

チェスをしている息子たちも、大会前などは授業中にチェスルームに呼び出されて特別なレッスンを受けたり、陸上などのスポーツでも、学校がある日に外で大会やトレーニングが行われるというのはオーストラリアでは珍しくありません。

そして、先生も学校も、国語や算数ができることと同じように、音楽やスポーツなどの課外活動の成果や取り組みを高く評価してくれます。

担任との面談で、息子の成績について相談しても「チェスにフォーカスして頑張ってるからこっち(主要教科)の方は今あんまり心配しなくていいと思うよ」。先生はこんな感じです(かと言って学習面が校内で放置されているわけでもありません)。

子どもたちは、まず、興味のあることに集中できる環境があります。

結果的には、それらの得意なことを生かして、小学生のうちからスカラシップ(特待生)に選ばれたり、一見主要教科とは無関係な分野での経験が、形を変えてその後(高校や大学に進むころ)の学習や仕事でのスキルなどに活かされているのではないでしょうか。

しかし、そこには、日本との最大の違いとしてオーストラリアは基本的に(一部の特別コースを除き)小・中・高校に受験がない社会という背景があります。

勉強したい子、勉強に興味がある子は、中学や高校に入って徐々に目標に向けて舵を切っていきます。頑張るタイミングが、日本よりもずっと後にやってきます。それも、頑張りたい子だけ。勉強ではないことにフォーカスする子は、大学進学ではなく、早くから専門の道で職業訓練等を開始し、将来の自分に必要なスキルを身に付けていきます。

これができるのも、実は、オーストラリアでは給与形態が高卒や大卒などの最終学歴に左右されず、「経験年数」がベースである社会だからこそ。とりあえず大学出ておこうという感覚はそもそもないのです。また、一度社会に出てから学びたいものが見つかり、大人になってから大学などに入学して学ぶことも珍しくありません。

 

幼少期から18歳ごろまでの期間に、「どこで頑張るか」というタイミングや「何を頑張るか」の目標の持ち方そのものが、日本とは大きく違うことを感じています。

写真は今回のブログ内容とあまり関係がありませんが…

リュックサックが重いなら、キャリー式スクールバッグという選択も。

下校時間。空の青さと緑のコントラストにカラフルな子どもたち。

オーストラリアの小学生を見ていると、本当に、のびのびしています。

コロナパンデミック直前に留学を開始したひめちゃん。無事に、このTerm2から高校1年生本科生になりました。

Tomoko INUKAI
TAKEOFF Gold Coast 代表

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オーストラリアの小学校へ転校した日に受け取った担任の言葉

  • 2021/04/12
  • Tomoko INUKAI
  • ゴールドコーストの学校生活,ゴールドコーストの暮らし,バイリンガル子育て

こんにちは。TAKEOFF Gold Coastの犬飼です。

ご縁を頂いてこの仕事を始める際に、背中を押してくださった方から、私自身が「子どもの留学や移住の体験者であること」が最大の武器であると教えられました。留学生本人の気持ちや、そのご両親の気持ちを考える上で、よくそのことを念頭に置いています。

期間が2週間であろうと1年であろうと、どれほど世の中がオンライン化で身近に感じられようと、日本を飛び出してオーストラリアへ渡るとき、そこには確実に7000キロの距離があり、日本にいては決してわからない別の世界があります。

ご迷惑をおかけします、と頭を下げた私に突き刺さった担任の先生の言葉

長女は、小学校3年生での転校でした。小学校は日本の学校へ通学していましたが、「オーストラリアへ移住するとは夢にも思っていなかった」からこそ、1歳から6歳までは名古屋市内のインターナショナルスクールへ通わせていたので、英語がまったくできなかったわけではありません(実際には、卒園後の2年間で随分と英語力は落ちていましたが別の機会に記載します)。

それでも、「日本から来たばかりでオーストラリアの学校生活も言葉も理解できない。先生やお友達にもたくさん迷惑をかける」そんなことばかりを考えていた私は、転校初日に「娘は英語がほとんどできません。お手数をおかけします。すみません」と、担任の先生にあいさつをしました。

すると、先生は「お母さんは今、なぜ私に謝ってるの?」と不思議そうな顔をしています。

「え?その…娘は英語がわからなくて。きっとご迷惑をおかけします」
「えー?私だって日本語ができないわよ!ハハハ」

そして、先生は娘に向かってこう言いました。

「○○ちゃん、この学年で日本語が話せるのは○○ちゃんだけだわ!私たちってなんてラッキーなの。日本から来たあなたから直接日本語を教えてもらうチャンスがあるなんて!」

「さあ、みんな。このクラスはなんてラッキーなの!(Year3の)5クラスの中で唯一、日本語の先生(娘のこと)がクラスにできたわ。そしてみんなは○○ちゃんの英語の先生になるのよ!」(クラス一同大盛り上がり)

こうして、あっけに取られている私をよそに、娘は教室の中に入っていきました。

(娘は、英語が話せない子ではなく、クラスの中で唯一日本語が話せる子。そうか、その通りだ。なんてポジティブに受け入れてくれたんだろう。私はなんで謝っていたんだろう…)

この転校初日の娘の担任とのエピソードは、本当に今でも私のオーストラリア生活の原点であり、日本とオーストラリアの考え方の決定的な違いを身をもって「体験」した瞬間でもあります。

日本から転校してきて間もない娘が学校からもらってきたのは「今週のスター賞」。内容は、”新しい学校で頑張ってるね”とそれだけのことですが、「認めてもらえた」ことがうれしい。

評価の軸は本人。できないことより、まずできることを探してくれる先生たち

このエピソードに代表されるように、オーストラリアの学校の先生たちはいつもポジティブ(肯定)から始めてくれる印象です。その後の数年間を経ても、「これができていない」という連絡よりも「こんなことができている、できるようになった」そんな報告が多いです。

また、その「できている、できるようになった」の基準軸は「本人」なので、他人と比べて(平均と比べて)劣っていたとしても、本人にとって「できなかったことが少しでもできるようになった」部分が評価されます。わかりやすく言うと、相対評価ではなく絶対評価です。もちろん、テストの点数や順位などは相対評価のものもありますし、学校としてもそこを重要視していないわけではありませんが、小学校の教育現場においては、周りと比べず、本人の成長を暖かく見守ってくれる印象があります。

オーストラリアにいると、驚くほど自己肯定感が高くポジティブな人たちに出会います。よく言われますが、日本人の(古来の)性格やたたずまいとはある意味真逆です。

ですが、子どもたちの学校生活を通じて、「できないことよりもまずできること」「昨日より今日できるようになった部分」を認められる世界で、たくさん褒められて自信をつけていけば、少し苦手なことや嫌なことに対しても「できるかもしれない。頑張ってみよう」という気になるのかもしれません。

毎日泣きながらの通学開始となった長男(新1年生)。帰りはいつもこんな様子でマイペース。

TAKEOFF Gold Coast
Tomoko INUKAI

2022年度以降の長期留学・親子留学ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。
Covid-19状況下のオーストラリア留学に関して最新情報をお知らせします。

※現在のところ12週間以下の留学に関しては対応できておりません。学生ビザの申請が必要となる13週間以上の留学に関してのみ準備を受け付けております。