オーストラリアの学校では1日に何度も食べる機会がある
さて、朝子どもたちを送り出すまでバタバタなのは日本もオーストラリアも同じですが、日本では、家を出たら給食の時間まで何も食べることができないので、母親としては朝ごはんをしっかり食べさせることに気を使います。
私自身も日本で小学生ママを経験しているので、よく「朝ごはんはしっかり食べなさい」と言っていました。もちろん、おなかが空く空かないという問題よりも、朝ごはんをしっかり食べることから始まる「規則正しい生活」は、日中の学習や運動の能力向上という観点で大切だと認識されていることも理由の一つです。
しかし、ここオーストラリアの学校生活ではどうでしょうか。
モーニングティー(10時30分ごろ)・ランチ(13時ごろ)・スナックタイム(適時)など1日に3回は食事や軽食の機会があります。朝や夕方、学校内ですれ違う子どもたちは、歩きながら何かしら食べていることがほとんど。先生たちさえ、校内を歩きながらモグモグしています。
そもそも、歩きながら(または何かしながら)食べることに対して「お行儀が悪い」などという概念がなく、むしろ「効率が良い」ぐらいに思っているのだと思います。
お腹が空いたときに食べればいいという穏やかな考え(?)
また、こちらでは、小学生のうちから校内にあるタックショップ(売店)で、朝食やおやつ、ランチを購入することができます。売店にはホットドッグや寿司、ポテトなどはもちろん、アイスクリームやチップス、クッキー、ジュースなどがずらりと並んでいます。
つまり、これらの状況から、オーストラリアでは、登校前の朝ごはんをしっかり食べる必要などなく、私(The日本人)のように、朝からガミガミ言いながら子どもたちに朝ご飯を食べさせるという使命はないのです。
上記以外の時間でも、低学年のうちは(高学年になるとさすがにある程度の規律下に置かれる)、授業中や休み時間におなかが空いたと言ってリンゴやクラッカーをかじっている生徒を見かけます。以前、息子の学校でボランティアをしていた際に、息子のクラスメイトが朝食を取らずに学校に来て、1時間目が始まる頃に「お腹すいた」と担任に伝えたところ、「じゃあ、授業聞きながらなんか食べたら?」と言われていてかなり驚いたことがあります。
※何でもかんでもわがまま放題・好き放題が許されているというわけではありません。念のため。
オーストラリアの定番朝ごはんは、シリアルにフルーツなど。
そんなオーストラリア人家庭の朝ごはんで定番と言えば、シリアル。スーパーのシリアルコーナーの充実っぷりは相当です。大人向けから子ども用まで100種類以上は並んでいます。
私も仕事柄、オーストラリア人家庭のママに朝ごはんは何が多いか聞くのですが、感覚的に約8割はシリアルと答えています。いずれにしても軽めの印象です。
給食が待ち遠しいあのワクワクはここにはないけれど…
日本で育った私には、日本とオーストラリアどちらのメリット・デメリットも理解できる状況にありますが、とってもシンプルに「お腹が減ったときに食べる」「1日に何度も食べる」スタイルは、子どもにとっては楽そうです。
またの機会には、こちらのランチ(お弁当)事情などもご紹介したいと思います。
Tomoko INUKAI
TAKEOFF Gold Coast代表
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