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代表ブログ

オーストラリアの小学校へ転校した日に受け取った担任の言葉

  • 2021/04/12
  • Tomoko INUKAI
  • ゴールドコーストの学校生活,ゴールドコーストの暮らし,バイリンガル子育て

こんにちは。TAKEOFF Gold Coastの犬飼です。

ご縁を頂いてこの仕事を始める際に、背中を押してくださった方から、私自身が「子どもの留学や移住の体験者であること」が最大の武器であると教えられました。留学生本人の気持ちや、そのご両親の気持ちを考える上で、よくそのことを念頭に置いています。

期間が2週間であろうと1年であろうと、どれほど世の中がオンライン化で身近に感じられようと、日本を飛び出してオーストラリアへ渡るとき、そこには確実に7000キロの距離があり、日本にいては決してわからない別の世界があります。

ご迷惑をおかけします、と頭を下げた私に突き刺さった担任の先生の言葉

長女は、小学校3年生での転校でした。小学校は日本の学校へ通学していましたが、「オーストラリアへ移住するとは夢にも思っていなかった」からこそ、1歳から6歳までは名古屋市内のインターナショナルスクールへ通わせていたので、英語がまったくできなかったわけではありません(実際には、卒園後の2年間で随分と英語力は落ちていましたが別の機会に記載します)。

それでも、「日本から来たばかりでオーストラリアの学校生活も言葉も理解できない。先生やお友達にもたくさん迷惑をかける」そんなことばかりを考えていた私は、転校初日に「娘は英語がほとんどできません。お手数をおかけします。すみません」と、担任の先生にあいさつをしました。

すると、先生は「お母さんは今、なぜ私に謝ってるの?」と不思議そうな顔をしています。

「え?その…娘は英語がわからなくて。きっとご迷惑をおかけします」
「えー?私だって日本語ができないわよ!ハハハ」

そして、先生は娘に向かってこう言いました。

「○○ちゃん、この学年で日本語が話せるのは○○ちゃんだけだわ!私たちってなんてラッキーなの。日本から来たあなたから直接日本語を教えてもらうチャンスがあるなんて!」

「さあ、みんな。このクラスはなんてラッキーなの!(Year3の)5クラスの中で唯一、日本語の先生(娘のこと)がクラスにできたわ。そしてみんなは○○ちゃんの英語の先生になるのよ!」(クラス一同大盛り上がり)

こうして、あっけに取られている私をよそに、娘は教室の中に入っていきました。

(娘は、英語が話せない子ではなく、クラスの中で唯一日本語が話せる子。そうか、その通りだ。なんてポジティブに受け入れてくれたんだろう。私はなんで謝っていたんだろう…)

この転校初日の娘の担任とのエピソードは、本当に今でも私のオーストラリア生活の原点であり、日本とオーストラリアの考え方の決定的な違いを身をもって「体験」した瞬間でもあります。

日本から転校してきて間もない娘が学校からもらってきたのは「今週のスター賞」。内容は、”新しい学校で頑張ってるね”とそれだけのことですが、「認めてもらえた」ことがうれしい。

評価の軸は本人。できないことより、まずできることを探してくれる先生たち

このエピソードに代表されるように、オーストラリアの学校の先生たちはいつもポジティブ(肯定)から始めてくれる印象です。その後の数年間を経ても、「これができていない」という連絡よりも「こんなことができている、できるようになった」そんな報告が多いです。

また、その「できている、できるようになった」の基準軸は「本人」なので、他人と比べて(平均と比べて)劣っていたとしても、本人にとって「できなかったことが少しでもできるようになった」部分が評価されます。わかりやすく言うと、相対評価ではなく絶対評価です。もちろん、テストの点数や順位などは相対評価のものもありますし、学校としてもそこを重要視していないわけではありませんが、小学校の教育現場においては、周りと比べず、本人の成長を暖かく見守ってくれる印象があります。

オーストラリアにいると、驚くほど自己肯定感が高くポジティブな人たちに出会います。よく言われますが、日本人の(古来の)性格やたたずまいとはある意味真逆です。

ですが、子どもたちの学校生活を通じて、「できないことよりもまずできること」「昨日より今日できるようになった部分」を認められる世界で、たくさん褒められて自信をつけていけば、少し苦手なことや嫌なことに対しても「できるかもしれない。頑張ってみよう」という気になるのかもしれません。

毎日泣きながらの通学開始となった長男(新1年生)。帰りはいつもこんな様子でマイペース。

TAKEOFF Gold Coast
Tomoko INUKAI

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「朝ごはんをしっかり食べなさい」は、オーストラリアで必要ない?

  • 2021/03/03
  • Tomoko INUKAI
  • ゴールドコーストの学校生活,ゴールドコーストの暮らし

皆さん、こんにちは。TAKEOFF Gold Coastの犬飼です。

オーストラリアの新しい学年が始まって5週間。現在は、Week6に入っています。Week10まででTarm1が終わるので、早くもTarm1の半分が過ぎました。今は日本でいう5月病の時期にあたりますが、なんとなく新年度の緊張もほぐれて常態化した日常に加え、最近のゴールドコーストは天気も定まらず、周りにも体調を崩す人や疲れの溜まっている人が多い気がします。

 

3月から秋へ

また、まだまだ暑い毎日ですが、暦の上ではオーストラリアでは、3月から「秋」です。街中のいたるところで、Autumnの文字を見かけます。

 

オーストラリアの学校生活

さて、今日は、そんな日常の中からオーストラリアの子どもたちの学校生活についてご紹介します。地域や学校によって違いがありますが、一つの例としてお読みください。

息子たちの学校の場合、始業時間は朝8時30分。下校時間は午後3時から3時20分です。基本的にはクイーンズランド州の法律で13歳になるまで親の送迎が義務付けられているため、基本的には、子どもが一人で勝手に学校に行くということはありません。登下校は親の送迎かスクールバスになります。

息子たちの学校は、朝7時30分から子どもをドロップオフすることができます。この時間から校内各所やプレイグラウンドにスーパーバイザー(子どもたちの安全を見守る先生やスタッフ)が配置されています。“オーストラリアあるある”なのですが、このスーパーバイザーは、コーヒーを片手に朝食をほおばりながら子どもたちを見ています。

また、こちらでは子ども大人問わず、早朝の活動が非常に盛んです。小学校でも朝は7時過ぎから部活(任意で参加するスポーツや音楽・ディベートなどの時間)が行われており、実際には朝7時ごろにはすでにたくさんの生徒や先生が校内で活動しています。

次男3歳時クラスのモーニングティー。チーズやクラッカー、フルーツや野菜スティックなど。アボガドをスプーンでそのまま食べている子もいました。

学校内のカフェ。朝ごはんをここで食べてから教室に行くこともできます。息子が食べているのはオーストラリアのソウルフードミートパイ。

食べている写真ではありませんが、基本の活動は「床」ベース。食事もこのような感じで、地面で食べています。

日本のシリアルも購入することができますが、非常に高いです!日本定価の約3倍ほど。

スーパーの1列丸ごとシリアルが並んでいます

日本で売られているものよりも、ひと箱が大きい!

オーストラリアの学校では1日に何度も食べる機会がある

さて、朝子どもたちを送り出すまでバタバタなのは日本もオーストラリアも同じですが、日本では、家を出たら給食の時間まで何も食べることができないので、母親としては朝ごはんをしっかり食べさせることに気を使います。

私自身も日本で小学生ママを経験しているので、よく「朝ごはんはしっかり食べなさい」と言っていました。もちろん、おなかが空く空かないという問題よりも、朝ごはんをしっかり食べることから始まる「規則正しい生活」は、日中の学習や運動の能力向上という観点で大切だと認識されていることも理由の一つです。

しかし、ここオーストラリアの学校生活ではどうでしょうか。

モーニングティー(10時30分ごろ)・ランチ(13時ごろ)・スナックタイム(適時)など1日に3回は食事や軽食の機会があります。朝や夕方、学校内ですれ違う子どもたちは、歩きながら何かしら食べていることがほとんど。先生たちさえ、校内を歩きながらモグモグしています。

そもそも、歩きながら(または何かしながら)食べることに対して「お行儀が悪い」などという概念がなく、むしろ「効率が良い」ぐらいに思っているのだと思います。

 

お腹が空いたときに食べればいいという穏やかな考え(?)

また、こちらでは、小学生のうちから校内にあるタックショップ(売店)で、朝食やおやつ、ランチを購入することができます。売店にはホットドッグや寿司、ポテトなどはもちろん、アイスクリームやチップス、クッキー、ジュースなどがずらりと並んでいます。

つまり、これらの状況から、オーストラリアでは、登校前の朝ごはんをしっかり食べる必要などなく、私(The日本人)のように、朝からガミガミ言いながら子どもたちに朝ご飯を食べさせるという使命はないのです。

上記以外の時間でも、低学年のうちは(高学年になるとさすがにある程度の規律下に置かれる)、授業中や休み時間におなかが空いたと言ってリンゴやクラッカーをかじっている生徒を見かけます。以前、息子の学校でボランティアをしていた際に、息子のクラスメイトが朝食を取らずに学校に来て、1時間目が始まる頃に「お腹すいた」と担任に伝えたところ、「じゃあ、授業聞きながらなんか食べたら?」と言われていてかなり驚いたことがあります。

※何でもかんでもわがまま放題・好き放題が許されているというわけではありません。念のため。

 

オーストラリアの定番朝ごはんは、シリアルにフルーツなど。

そんなオーストラリア人家庭の朝ごはんで定番と言えば、シリアル。スーパーのシリアルコーナーの充実っぷりは相当です。大人向けから子ども用まで100種類以上は並んでいます。

私も仕事柄、オーストラリア人家庭のママに朝ごはんは何が多いか聞くのですが、感覚的に約8割はシリアルと答えています。いずれにしても軽めの印象です。

 

給食が待ち遠しいあのワクワクはここにはないけれど…

日本で育った私には、日本とオーストラリアどちらのメリット・デメリットも理解できる状況にありますが、とってもシンプルに「お腹が減ったときに食べる」「1日に何度も食べる」スタイルは、子どもにとっては楽そうです。

またの機会には、こちらのランチ(お弁当)事情などもご紹介したいと思います。

 

 

 

Tomoko INUKAI
TAKEOFF Gold Coast代表

留学に関するご相談は無料です。いつでもお気軽にこちらからお問い合わせください。

ライフセーバーのジュニアトレーニング・ニッパーズ

  • 2021/02/12
  • Tomoko INUKAI
  • オーストラリアの習い事,ゴールドコーストの暮らし

皆さん、こんにちは。

2月も半ばに入りましたが、まだまだ夏真っ盛りのゴールドコーストから、今日はオーストラリアならではの習い事としてニッパーズについてご紹介します。

オーストラリアでも、日本と同じように子どもたちの様々な習い事がありますが、お国柄や土地柄からかスポーツ系(屋外系)の習い事が盛んです。基本的に日本の小中学生が放課後に通うような、塾という塾はありません。

先日も、スタッフHitomiがサッカーの習い事事情について詳しくブログに書いています(詳しくはスタッフブログをご覧ください)。

 

ニッパーズって何?

今回ご紹介するこのニッパーズという言葉はあまり聞きなれないと思いますが、簡単に説明するとライフセービングのトレーニングを行う6歳から13歳までの子どもたちのことで、海の危険について学び、次に海での自分自身の守り方を知り、砂浜での体力トレーニング、そして最終的には海で人を助ける術までを年齢ごとに段階的に進んでいきます。

13歳のトレーニングを終えた後は、海の知識に加えて救命措置や体力試験をクリアし、試験に合格すると、実際にビーチでパトロールを行うことができます。これらの資格試験は、さらに年齢や知識、経験の段階的にレベルがあり、突き詰めていくと最後にはプロのライフセーバーとして働くことも可能です。

実際には、そこまで目指している人たちよりも、水辺の多いゴールドコーストで暮らす以上、最低限の知識と体力をつけさせるべく習わせている家庭が多い印象です。

ニッパーズの様子

ニッパーズのシーズンなど

シーズンは、毎年9月から翌3月までの半年間で、所属クラブにもよりますが、基本的には毎週日曜日の早朝に2時間程度トレーニングが行われています。

親はボランティアとして一緒に海に入ったり、トレーニング後のバーベキューを手伝ったり、一緒にその地域(ビーチエリア)の活動に参加する機会が多くなります。

さて、息子は今年で3年目のニッパーズ。ゴールドコーストの強い波にも恐れることなく、たくましく遠泳やボディボードのレッスンをこなしています。蛍光ピンクのラッシュガードに特徴的な白と黒の帽子、そして日焼けした顔を見るたびに、「ゴールドコーストらしいよい習い事の機会だなあ」と思っています。

残念ながらこのニッパーズに関しては、シーズンを通しての申し込みとなるため、留学生などの短期滞在者が単体(1回ごと)での参加ができないのですが、シーズン中であれば毎週日曜日の朝、ゴールドコーストのビーチに出ればその様子を眺めることができます。

興味のある方は、ぜひ、私たちにお尋ねください。

 

Tomoko INUKAI
TAKEOFF Gold Coast代表

TAKEOFF Gold Coastでは現在、学生ビザでの入国となる長期留学生(13週間以上)のみ新規お申し込みを受け付けています。観光ビザでの入国となる短期(12週間以下)の留学希望者に関しましてはオーストラリアの国境再開決定後に募集を再開いたします。

ゴールドコースト・ブリスベンに関する各種留学相談は無料です。ご興味のある方はいつでもお気軽にお問い合わせください。

新年度4日目に息子の担任(男性)が育児休暇開始

  • 2021/02/03
  • Tomoko INUKAI
  • ゴールドコーストの学校生活,ゴールドコーストの暮らし

こんにちは。

8週間の夏休みが終わり、先週から新しい学年がスタートしました!準備万端で初日を迎えたはずが、始まってみればバタバタといういつも通りの1月末となりました。

こちらでは特に入学式や始業式があるわけではないので、初日から「いつも通り」の授業スタートではありますが(娘は初日の時間割に水泳の授業がありました!)、新しい教室と先生、クラスメイトにわくわくするシーズンです。

新学期の写真

フォーマル(右)とスポーツ。日替わりでどちらかのユニフォームを着て登校します。帽子は必須。なければ外で遊ばせてもらえません。

Year3の新学期。クラスの前がこんなにカラフルに飾られていました。オーストラリアの教室は、いつもカラフルなイメージ!

フォーマルユニフォームの日に履くフォーマルシューズ。重くて硬いしっかりしたシューズです。履き心地はどうなのかな?

新学年開始前に学校から受け取る文房具セット。一つ一つに名前を書いて持っていきます。一度持っていくと、学年が終わるまで1年間家に持って帰ることはありません。

さすがオーストラリア!のエピソード

先週1月28日(木)に新学期が始まり、最初の週は2日間だけの登校だったため、いよいよ今週から本格的な学校生活が始まっています。さて、そんな中で今日は息子(Year6)の担任の先生(男性)のお話です。

この時期は、毎日、帰宅する子どもたちに「今日はどうだった?」と話しかけると、次から次へと「こんなことがあった、あんなことがあった」と学校の話をしてくれるのでとても楽しみにしているのですが、月曜日(新年度3日目)に帰宅した長男が「ママ、先生はね、3人目の赤ちゃんがもうすぐ産まれるから、ワイフのヘルプをするんだって!だから2週間学校に来ないよ」と教えてくれたのです。

翌朝には、その担任から「妻が間もなく3人目の子どもを産むので、今日から2週間産休を取得します!」というメールが届き、その間の代理の先生について案内がありました。

 

お父さんの育児参加は当たり前

もともと共働き家庭の多いオーストラリアでは、子どものことや家のことをお父さんがするのは当たり前で、平日の幼稚園や学校のお迎えも、半分近くがお父さんです。今では随分その様子に慣れてきたとはいえ、当初は、午後3時にお迎えに来れるお父さんたちって一体何者?…と非常に不思議だったことを覚えています。

そして今回の担任の産休取得宣言。「新しいクラスのスタート4日目から男性担任が産休?!」という思いが一瞬頭をよぎってしまったのですが、子どもが産まれるということに学校(職場)のタイミングは関係がないし、実際に出産をする女性ならまだしも男性があえてこのタイミングで休暇を取るのかと思ってしまったことにも、自分自身、(ああ、いまだに私は日本的かつ古風な考えが根底にあるんだな)と反省してしまいました。

なぜなら、当事者である長男はもちろん、わが家の子どもたちにはこうした状況に疑問や違和感が一切発生しておらず、お父さんだから仕事をお休みしてワイフや上の子のお世話をするのは当たり前。むしろ新学年開始早々自分の担任に子どもが生まれることが楽しみでしょうがないといった様子だからです。

 

日本で育った私たち(親)とオーストラリアで育っている子どもたち

私の世代は、もちろん親の世代やその前の世代よりは、男女平等の時代なのかもしれませんが、少なくとも高校や大学のころに「これからは男女平等の時代」と説かれている時点で、「男女平等ではない時代(国)」に生きていました。大人になってから諸外国の状況を文字で知らされ、こうした考えこそが新時代だと詰め込まれてもなかなか感覚的に落ちないところがあると思います。

しかし、こうして子どものころからこれが当たり前の中にいると、何も難しいことはなく、ただそれは日常でありUsuallとして根付いていきます。誰にも教えられたわけではなく、自身の経験が一つ一つ積み重なって価値観を形成している。これは学ぶより体験するということが言語習得の近道であるように、これは語学学習にも近いことが言えると思いますが、やはり環境と経験がいかに大切なものであるか、いま改めて実感しています。

 

Tomoko INUKAI
TAKEOFF Gold Coast代表

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